相談者:Tさん(熊本県在住)
夫35歳(会社員)、妻35歳(公務員)、長女10歳(小学生)、長男4歳、次女2歳
Q. 妻の退職により教育資金が心配。改善策は?
妻の就業時間が長いので、令和5年の職場復帰のタイミングで私(夫)が時短勤務形態にしました。そのため給与も約3割カットされている状態ですが、時間的余裕ができて、楽しく育児もできています。来年、次女が3歳になるタイミングで、時短勤務は終了です。
妻は近々、定期異動に伴う県外への転勤が濃厚で、退職を考えています。退職後はパートなどで働くことを考えています。世帯収入はボーナスがないので、年間200万円超程度減る見込みで、特に教育資金を心配しています。
車は主に妻の通勤用なので、退職すれば思い切って手放してカーシェアリングにしようかと考えています。その他、何か改善策があれば教えてください。
マイホーム取得については中古マンション、中古戸建てを中心にここ数年見学しましたが、今住んでいる賃貸物件が利便性に優れていることから購入には至っていません。また購入すると会社からの住居手当がなくなることも、踏ん切りがつかない要因の1つです。子どもらが巣立てば、私の故郷に戻ることも考えています。
A. 車、通信費、旅行費+削減できるものは削減を
収入を増やすことも考え、妻は転職後も正社員の道を検討して
3人のお子さんの教育費を考えるだけで心配になってしまいますよね。お気持ち、分かります。
文部科学省のデータによると、現在、大学にかかる4年間の費用の平均額は、国公立大学で約250万円、私立大学では文系約410万円、理系約540万円です。さらに、アパートなどを借りて大学に通う場合は生活費や家賃がかかりますので、余裕をもって準備しておきたいですね。
児童手当を子ども預金にされているのは素晴らしいです。そのまま継続していきましょう。なお、今年10月以降から、児童手当は高校卒業まで、第三子以降は3万円受給となる予定です。増えた分も子ども預金に積み立てていきましょう。
ただし、児童手当を積み立てていくだけでは大学等の費用は足りません。世帯収入が200万円減少する見込みで、今まで通りの支出では家計が苦しくなってしまいます。教育費の準備が厳しいと言えるでしょう。
支出の削減は、おっしゃる通り、車を手放すことで車両費やガソリン代、自動車の保険代や税金が節約できますね。さらに通信費は削減できそうな料金です。現在加入しているプランや毎月のデータ使用量を確認、比較してみましょう。
3人の習い事や塾代などは、成長と共に増える可能性があります。また、旅行費など少し抑えつつも、子どもとの生活を楽しみながら、余裕のある生活を目指したいところです。そのため、支出の削減はもちろんですが、収入を増やすことも考え、妻の転職は正社員の道も検討しましょう。
回答者 安田まゆみさん
東京・銀座の「元気が出るお金の相談所」所長。FP歴27年目(CFP認定者)。これまでの相談件数7000件以上、講演回数1000件を超える
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「リビングふくおか」2024年6月29日号掲載
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安田まゆみ
マネーセラピスト
1996年からFPとして活躍。東京・銀座で「元気が出るお金の相談所」所長として相談業務をこなしつつ、メディアやYouTube、メルマガ等で「元気に笑顔で暮らすためのお金の付き合い方」の情報を発信。従来の家計相談に加え、お金についての一般的な質問へのアドバイスも人気。