キャッシュレス決済の種類は5つ!支払い方法や選び方を知っておこう
キャッシュレス決済は、現金を使わずにスマートフォンやカードで支払う方法です。電子マネーやクレジットカード、二次元コード決済など、大きく分けて5つのタイプに分類されます。 本記事では、キャッシュレス決済の種類やメリット・注意点などを、わかりやすくご紹介します。
キャッシュレス決済とは?

キャッシュレス決済とは、現金を使わずに代金を支払う方法のことです。近年では、従来の現金を使う支払い方法からスマートフォンやカードなどで支払えるようにデジタル化が進んでおり、手軽でスピーディーな支払いが可能となりました。また、キャッシュレス決済にはポイント還元などの特典がついていることが多く、現金で支払うよりもお得に買い物ができるというメリットもあります。
キャッシュレス決済は、支払いタイミングの違いによって「前払い・後払い・即時払い」の3つの方式に分けられます。
前払い(プリペイド)方式
前払い(プリペイド)方式のキャッシュレス決済は、あらかじめ決めた金額をチャージして使う方法です。事前に入金した金額の範囲内で支払うため、使いすぎを防げるのが大きなメリットといえます。
前払い(プリペイド)方式は、特に子どもにおすすめのキャッシュレス決済です。クレジットカードやデビットカードよりリスクが少なく、初めての方でも安心して利用しやすいでしょう。
後払い(ポストペイ)方式
後払い(ポストペイ)方式は、先に商品やサービスを買ったあと指定された日までにお金を払うキャッシュレス決済です。例えば、クレジットカードは代表的なポストペイ方式の決済手段です。買い物時にカードで支払い、翌月や翌々月に登録した銀行口座から引き落とされる仕組みです。
また、月ごとに分けて払えるので一度に大きな金額を支払う必要がなく、支出の管理がしやすくなります。ただ、支払期日を守らないと利息がついたり、何度も遅れるとそのサービスが使えなくなることがあるので注意が必要です。
即時払い(デビット)方式
即時払い(デビット)方式は、銀行口座と直結した決済方法で、支払うとすぐにお金が引き落とされます。クレジットカードのような後払いではなく、あらかじめ決められた口座の残高内で、すぐに支払いが終わります。口座にお金が足りないと支払いができないため、使いすぎを防げるメリットもあります。
ただし、支払いが即時に口座から引き落とされるため、分割払いや後払いはできません。そのため、高額な買い物には不向きですが、日常の少額な支払いには便利です。
キャッシュレス決済の種類はおもに5種類

キャッシュレス決済として利用できる方法にはさまざまな種類があり、それぞれに違った特徴やメリットがあります。
代表的なキャッシュレス決済方法の種類として、5つを紹介します。自分や家族にはどのような種類の決済方法が合っているか、考えてみましょう。
電子マネー
電子マネーは、事前にチャージした電子データで支払う決済方法です。代表的なものには、SUGOCAやnimocaなどの交通系ICカード、nanacoや楽天Edyなどがあります。
電子マネーは、お金のやり取りがとても速い点が大きなメリットです。支払い時にはカードやスマートフォンを読み取るだけで済むため、現金よりも手間が少なく、簡単に支払えます。
デビットカード
デビットカードは銀行口座とつながったキャッシュレス決済方法で、支払うとすぐに銀行口座から金額が引き落とされます。クレジットカードと似ていますが後払いではなく、銀行口座の残高内でのみ使用が可能です。
支払った金額がすぐに口座から引き落とされるので、使いすぎを防ぎやすいというメリットがあります。また、クレジットカードのような厳しい審査がなく、未成年でも発行できる場合があるため、若い世代にとっても使いやすい決済手段といえます。
クレジットカード
クレジットカードは、支払い時にカードを提示するだけで決済が完了し、代金は後日まとめて支払う後払い方式のキャッシュレス決済です。購入後に後払いができ、あらかじめ設定した利用限度額内で自由に買い物ができます。
クレジットカードは、現金を用意しなくても大きな額の支払いを済ませられる点が大きなメリットです。旅行や大きな買い物をする際にも便利で、海外でも使えることが多く、国際的な支払いもしやすいです。
ただし、後払いだからと使いすぎてしまうリスクもあるので、支出管理は慎重に行いましょう。
プリペイドカード
プリペイドカードは、事前に金額をチャージして使う前払い方式のキャッシュレス決済方法です。クレジットカードやデビットカードとは異なり、事前に入金した金額の範囲内でのみ利用できます。
あらかじめチャージした金額までしか使えないため、支出を管理しやすく、使いすぎを防げる点が大きなメリットです。予算を設定して使いたい場合に便利で、子どもや高齢者などの安全なキャッシュレス決済としてもおすすめです。
ただし、利用できる店舗やサービスがクレジットカードなどと比べて少ないため、普段よく使う店舗がプリペイドカードに対応しているか確認しておく必要があります。
スマートフォン決済
スマートフォン決済はスマートフォンのアプリを使って支払う方法で、現金やカードを持たずに買い物ができます。二次元コードを読み取って支払う方式が主流で、クレジットカードや銀行口座、電子マネーなどと連携し、簡単に支払えます。
スマートフォン決済は、支払いが手軽で、アプリ上で履歴を確認できるため、支出管理もしやすいのが魅力です。レジでの会計もスムーズに済ませられるため、日常の買い物を効率化したい人におすすめです。
ただし、スマートフォンの充電が切れたり、電波が届かない場所では支払いができないことが多いため、予備の方法を準備しておくことも重要になります。
キャッシュレス決済はなぜ人気?メリットとは?

キャッシュレス決済は現金を使わずに支払いができる方法として、急速に普及しています。なぜキャッシュレス決済がこれほど広まっているのか、利用するメリットの点からチェックしてみましょう。
支払いが手軽にできる
キャッシュレス決済は、スマートフォンやカードさえあれば商品やサービスの代金をすぐに支払えます。現金を持たなくてもいいため、買い物時に財布を探す手間や現金を出し入れする手間が省け、時間を節約できます。財布を忘れたり、現金が足りなかったりする心配もありません。
また、普段の国内での買い物だけでなく、海外でも現金を両替する手間がなく、普段使い慣れている方法で決済できる点も魅力です。
ポイント還元を受けられる
ポイント還元を受けられるのも、キャッシュレス決済の大きな魅力の一つです。クレジットカードや電子マネーを使うと、支払い金額に応じてポイントが貯まります。このポイントは、次回の買い物で使えたり、商品券やギフトカードに交換できたりするので、現金での支払いよりお得です。
クレジットカード会社や決済アプリが特定の店舗でポイント還元率をアップさせるキャンペーンを行うことも多く、上手に活用すればさらに多くのポイントを獲得できます。
支出の管理をしやすくなる
現金での支払いでは、レシート整理や手書きでの支出管理が必要です。一方、キャッシュレス決済では、ほとんどの決済アプリやカード会社が取引履歴をデジタルで記録してくれます。
自分の支出状況を把握しやすく、予算を超えないように支出を調整しやすくなります。家計簿を手書きする手間がないため、計算ミスや漏れの心配もありません。
若いうちから多様な種類のキャッシュレス決済を学べる
キャッシュレス決済は、若い世代がお金の管理方法や支払いの仕組みを学ぶ良い機会になります。
例えば、親がチャージした電子マネーを子どもに渡すことで、子どもは実際の支払いを通じてお金の使い方を学び、予算を考えながら支出をコントロールする力を身につけられます。年齢制限のない電子マネーも多いため、お小遣いを電子マネーで渡せば、子どもは現金を使わない支払い方法を体験でき、経済的な自立を意識しやすくなります。
今後ますますキャッシュレス化が進む中で、こうした経験は将来にわたって役立つ力になるでしょう。
キャッシュレス決済を利用する前の注意点

キャッシュレス決済には多くのメリットがありますが、注意点やリスクも存在します。安心して利用するためには、以下のポイントを事前に理解しておきましょう。
セキュリティ対策を慎重におこなう必要がある
キャッシュレス決済では、セキュリティ対策をしっかりと行う必要があります。特にスマートフォン決済やオンライン決済では、個人情報や決済情報がインターネット経由でやり取りされるため、不正アクセスや情報漏洩のリスクがあります。
スマートフォンを紛失したり、不正サイトにアクセスしてしまった場合、悪用される可能性も否定できません。
こうした被害を防ぐために、以下のような対策が重要です。
- 強固な暗証番号やパスワードを設定する
- 二段階認証を有効にする
- 定期的に決済アプリや電子マネーの履歴を確認して不正な取引がないかチェックする
分割払いには手数料がかかることがある
クレジットカードなど一部のキャッシュレス決済では、分割払いやリボ払いが利用できますが、金利や手数料が発生する場合があります。金利が高い分割払いを選ぶと、最終的に支払う金額が元の金額より大幅に高くなってしまうこともあるでしょう。
分割払いを選ぶ前に利息や手数料を十分に確認し、無理のない返済計画を立てましょう。分割払いを検討する際は、手数料の低いカードを選ぶことも大切です。
子どもが悪用しないように管理する必要がある
キャッシュレス決済には子どもも利用しやすいものが多いですが、使い方を誤ると不正利用や使いすぎの原因になります。また、ネットショッピングやゲーム内課金などは、簡単にお金を使い過ぎてしまう可能性があります。
デビットカードや電子マネーなどを子どもに渡す際には利用限度額を設定し、事前に使い方のルールを作っておくことが大切です。また、取引履歴を確認し、誤った使い方をしていないかチェックすることも欠かさないようにしましょう。
まとめ
キャッシュレス決済は、現金を使わずに支払いができる便利な決済方法として急速に広まっています。支払いや管理が簡単で、ポイントも貯められるなどのメリットがある一方で、セキュリティ対策や手数料などには注意が必要です。
今後、キャッシュレス決済はより一般的な支払い方法として浸透することが予想されるため、子どもにキャッシュレス決済の使い方を学ばせるとともに、自分自身も新しい決済方法に慣れておくことが大切です。
>>西日本シティ銀行ではクレジットカードや各種Pay決済などのキャッシュレス決済を扱っています。キャッシュレス決済を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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古賀 清香
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
広告代理店勤務を経て、フリーライターとして6年以上活動。自身の投資経験をきっかけにFP資格を取得。投資・金融・不動産・ビジネス関連の記事を多数執筆。現在はフリーランスの働き方・生き方に関する情報も発信中。