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第一印象を良くするには何をすべき?初対面で好印象を与える9つのテクニック

By 田中 英哉

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2020.08.05

第一印象を良くするには何をすべき?

独立・開業・創業をする人の中には、これまでのお客さまとのつながりを生かしてビジネスを始める人も多いでしょう。しかし、ビジネスの拡大を図るためには新規顧客の開拓も重要な要素のひとつです。そこでこの記事では、初対面で好印象を与えるテクニックについて解説します。

第一印象を良くするために知っておくべきポイントとは?

人間関係において第一印象は重要な役割を持つ

心理学における「初頭効果」

心理学では初頭効果と呼ばれる心理現象がうたわれており、最初の印象が全体の印象を決定づけるとされています。たとえば、以下の内容を見比べてみましょう。

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①「Aさんは嫉妬深くて強情で知的です」

②「Aさんは知的で強情で嫉妬深いです」

この2つを比べた場合、①を伝えられた人は「Aさんは嫉妬深い」という印象を感じ、②を伝えられた人は「Aさんは知的」という印象が残ると考えられます。つまり、最初に伝えられた情報が全体の印象となりやすいため、第一印象はその後の関係にも影響を与えるのです。

第一印象の決まり方に影響を与える「メラビアンの法則」

メラビアンの法則とは

第一印象の決まり方に影響を及ぼす法則として「メラビアンの法則」というものがあります。メラビアンの法則は、相手の情報に矛盾がある場合、視覚・聴覚・内容のうちどの印象が優位になるかというものです。結論からいうと、視覚情報が最も優位であるため、見た目を整えておくことが重要だと考えられています。

メラビアンの法則が提唱する情報収集の割合

では、具体的に視覚情報・聴覚情報・話す内容がそれぞれ何割を占めるかというと、視覚情報が55パーセント、聴覚情報が38パーセント、言語情報が7パーセントです。つまり、見た目・声・話の内容の順に影響を受けるのです。

第一印象を上げるためには視覚情報にだけアプローチするのが手っ取り早いように見えますが、どれも一定割合の影響があることを考えると、いずれの情報に対してもアプローチする方が良いでしょう。

ここからは視覚情報(見た目)・聴覚情報(声)・話す内容(言葉)の項目ごとに、初対面で好印象と与えるためのテクニックを紹介していきます。

第一印象は視覚情報で決まる?見た目の印象を上げる3つのテクニック

第一印象は視覚情報で決まる?見た目の印象を上げる3つのテクニック

テクニック(1)清潔な身なりを意識する

不潔な見た目は悪印象を与えやすい

見た目の印象を上げるには清潔な身なりが大切です。なぜなら、一般的に人は不潔な身なりに対して嫌悪を抱きやすく、たとえオシャレな格好をしていたとしても嫌悪感を与えてしまう可能性があります。

髪型など目に見える部分に清潔感を持たせる

清潔な身なりは好印象を持たれやすいと考えられているため、特に接客業のマニュアルでは細かく身なりが指示されていることがあります。髪の毛を整える、女性ならナチュラルメイクを心がける、白や薄いピンクなど爽やかな色味の服を着ると、清潔な印象を与えられるでしょう。

テクニック(2)姿勢を良くする

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体や顔の位置によって印象は大きく変わる

好印象を与えるためには、話すときの姿勢について意識しておくことも大切です。

これはプロカメラマンに教えていただいたことですが、顔を上から撮影すると顔が細く、下から撮影するとふっくらして見えるそうです。被写体とカメラマンの目線が同じ高さの場合は、被写体が体を斜めにすることで奥行きが出たり、目線をレンズに向けることでしっかりとした表情に映るそうです。

このように、体や顔の位置がほんの少し変わるだけで印象は大きく変わります。誰かと会話をする際には、話すときの姿勢の違いによって相手に与える印象が左右されることを知っておきましょう。

背筋を伸ばすことで自信のある印象に

猫背のように背中が丸まっていると自信がなさそうに見えるため、背筋を伸ばし、相手と目を合わせて会話をすることが重要です。姿勢や目線に気を配ることで、自信があり、しっかりしている印象を持ってもらえるでしょう。

テクニック(3)自然な笑顔でいる

感情がうつる「ミラーニューロン」

笑顔はドーパミンという快楽ホルモンを増やすため、笑顔でいることによって自身の気持ちが上がると考えられています。そして、人間の脳にはミラーニューロンという特性があり、アクビがうつるように相手に感情がうつるのです。

つまり、自分が笑顔でいれば相手もプラスの感情になりやすく、必然的にあなたの印象も良くなるといえます。作り笑いは相手が気づいてしまう可能性があるため、あくまで自然な笑顔を心がけましょう。

第一印象で意識すべき声の要素とは?実践したい3つのテクニック

第一印象で意識すべき声の要素とは?実践したい3つのテクニック

テクニック(4)相手の声のトーンに合わせて話す

相手のペースに合わせる「ペーシング」

心理学ではペーシングというテクニックがあり、相手のペースに合わせることにより親密度が上がると考えられています。つまり、声のトーンを合わせることで、好印象を持たれやすいといえます。相手の声のトーンが低ければあなたも低めに、相手の声のトーンが高ければあなたも高めに話すなど、トーンを意識して会話をしてみましょう。

テクニック(5)相手の話し方にスピードを合わせる

「ペーシング」は話すスピードにも使える

ペーシングのテクニックはほかにもさまざまで、歩くスピードや呼吸を合わせるものもあります。その中でも実践しやすいのは、話し方のスピードです。会話をする際には、相手が話す速度と同じスピードで発言してみましょう。

ただ、スピードを合わせていると気づかれてしまうと、かえって悪印象を与える可能性があります。あくまでさりげなく合わせるように気をつけましょう。

テクニック(6)ソの音を意識する

経験則にもとづいた営業ノウハウ

声のトーンやスピードを合わせるのが困難であれば、ソの音を意識して話してみるのもおすすめです。ソの音を意識して話すと相手に好印象を与えやすいと考えられています。

科学的根拠は不明とされているのですが、多くの営業担当者の経験則から営業ノウハウのひとつとして知られており、これまでにも複数の営業担当者から教えてもらいました。ピアノやスマホなどでソの音を確認し、声のトーンを合わせるよう意識してみると良いでしょう。

初対面で好印象を与える言葉の使い方とは?誰でもできる3つのテクニック

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テクニック(7)具体例を挙げて分かりやすくする

相手がイメージしやすいたとえを加える

伝わりにくい話し方では相手が混乱してしまい、好印象を与えるのは難しいでしょう。話をするときには、具体例を挙げて分かりやすくする工夫が大切です。

具体例を用いた会話の例

相手「光回線を申し込みたいのですが、プロバイダの意味が分かりません。」

あなた「(具体例なしの段階)光回線は、回線契約とプロバイダ契約が必要です。」

あなた「(説明に具体例を加える)高速道路でたとえますと、回線業者が高速道路そのもの、プロバイダとは料金所です。つまり、回線契約と窓口であるプロバイダをワンセットでお申し込みいただくことになります。」

このように具体例を入れることで、聞く側はイメージしやすくなるのです。ただし、誰でも分かるようなことに具体例を入れると、話がくどくなってしまうので注意しましょう。

テクニック(8)相手の言葉をオウム返しする

仲間だと認識されやすい「バックトラッキング」

相手の言葉をオウム返しすると、無意識的に仲間だと認識されやすく、好印象を与えられると考えられています。この方法をバックトラッキングと呼びます。

バックトラッキングを用いた会話の例

相手「初対面の人に見積りをお願いすることはないのですが、今回は特別にお願いしてみます。」

あなた「今回は特別にお願いいただけるのですね。ありがとうございます。」

このように、相手の言葉をオウム返しするだけなので、誰でも簡単に実践できるでしょう。オウム返しする際は、気づかれないようさりげなく行うことが大切です。

テクニック(9)反論は肯定してから行う

肯定してから反論する「イエス・バット」

反論する際にいきなり否定語を使うと、相手を不快にさせてしまう可能性があります。まずは肯定してから反論するように順序立てましょう。このテクニックをイエス・バットといいます。

イエス・バットを用いた会話の例

相手「契約期間を短くしてほしいんだけど。」

あなた「契約期間短縮をご希望なのですね(一旦受け入れる)。ただ、申し訳ないのですが、契約条件はどのお客様にも一律とさせていただいております。」

一旦肯定してから反論することによって、相手の心を閉ざすことなく自身の意見を主張できるでしょう。

まとめ

今回は初対面で好印象を与えられるようなテクニックを、視覚情報・聴覚情報・話す内容に分けてご紹介しました。第一印象はその後の人間関係に影響を及ぼすため、初対面で好印象を与えることはとても重要です。どれも簡単に取り入れられるテクニックばかりなので、早速今日からトライしてみましょう。

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