インタビュー

呼吸と睡眠の専門医・津田徹院長(霧ヶ丘つだ病院)に聞く、COPD(慢性閉塞性肺疾患)と対処のこと。

霧ヶ丘つだ病院

新型コロナウイルス感染症の症状として発熱や咳、味覚・嗅覚異常、加えて「息苦しさ」が挙げられたことで、呼吸器の異変を敏感にとらえている方も多いのではないでしょうか。またニュースでも取り上げられ広く知られるようになった睡眠時無呼吸症候群も身体の酸素が不足状態となり合併症を引き起こすリスクもあることから患者数が増えている病気のひとつです。

そんな呼吸と睡眠の専門病院として、多くの患者さんに頼りにされているのが、北九州市にある霧ヶ丘つだ病院です。
同院では、開院時から呼吸や睡眠に関する患者さんを多く診察・治療し、呼吸においては包括的な「呼吸リハビリテーション」の開設で全国的に知られています。「呼吸器の病気は、自覚症状が出たときにはかなり進行しています。特にタバコを吸う人は要注意。早めのチェックをおすすめします」と話す理事長・院長の津田徹先生に、今回は呼吸についてのお話しを伺いました。

霧ヶ丘つだ病院

呼吸と睡眠の専門病院「霧ヶ丘つだ病院」

――呼吸と睡眠の専門病院として知られる「霧ヶ丘つだ病院」ですが、まずは貴院の成り立ちを教えていただけますでしょうか?

津田院長:当院は、九州労災病院に勤務していた父・津田稔が1966年に開院しました。製鉄を中心に工業で栄えた北九州市にはじん肺や呼吸器の患者さんが多く、父はじん肺法制定の委員を務めるなど、国レベルでの健康政策に関わっていました。

私自身は産業医科大学を経て、2000年院長に。呼吸器を柱として「呼吸リハビリテーション」の充実を図り、睡眠呼吸障害や在宅呼吸ケアにも注力。日本呼吸ケア・リハビリテーション学会理事・九州支部長を務め、昨年(2021年)には非がん呼吸器疾患緩和ケア指針をまとめました。父と同様に、来院される患者さんを診るだけでなく、国民の健康を守るべく活動しています。

霧ヶ丘つだ病院

▲ 5名の呼吸器内科常勤医師に加え、産業医科大学・久留米大学・九州大学の呼吸器内科医師が非常勤として加わっている。
5名の慢性呼吸器疾患看護認定看護師、14名の理学療法士、4名の管理栄養士、5名の睡眠・生理検査技師を含む総勢130名の常勤スタッフがフラット型チーム医療で患者さんに寄り添う。

――呼吸と睡眠を専門されたのは北九州の当時の産業も背景にあったのですね。来院されるのはどのような方が多いでしょうか?

津田院長:呼吸と睡眠に特化しているため、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や喘息、睡眠時無呼吸症候群などの患者さんがメインです。北九州を中心に大分県など県外からもお越しになりますが、呼吸器疾患の認知度が低いため、当院の存在をご存知なく、手が差し伸べられていない方が多いようです。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)について

――今回お話しを伺いたいのは呼吸に関する病気なのですが、COPD(慢性閉塞性肺疾患)というのは、どのような病気なのでしょうか?

津田院長:肺気腫や慢性気管支炎など、息苦しさをもたらす慢性の呼吸器の病気を総称してCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と呼びます。

タバコの煙など有害な物質を吸い続けることで、気管支や肺胞が壊れて息を吐き出せなくなる病気で、日本では約530万人の罹患が報告されています。はじめのうちは咳や痰が出て、やがて息切れするために動かなくなり、次第に運動機能が低下してますます動かなくなって、安静時でも息切れをするという悪循環に陥ります。最終的には呼吸不全に陥ってしまいます。

――COPD(慢性閉塞性肺疾患)の主な原因はタバコなのでしょうか?

津田院長:はい、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者さんの9割は喫煙歴があります。1秒間に息を吐き出せる量は、加齢とともに低下していきますが、日常的にタバコを吸っていると低下のカーブが急激になります。何歳になっても禁煙すれば緩やかなカーブになるので、禁煙をおすすめしています。息切れを自覚したときや無意識に階段を避けている方は、病気が進行している可能性が高いです。早めの発見と対処が大切です。

霧ヶ丘つだ病院

――コロナ禍で日常的にマスクをして移動することも多くなり、息切れの自覚を認識することが難しそうですが、自分の呼吸器の状態を知るには、どうしたらいいのでしょう?

津田院長:肺年齢を知るための肺機能検査があります。息を吐くだけの簡易な検査で、私たちは商業施設などのイベントでも一般の方を対象に行っています。コロナの影響で最近はできないのですが、40歳くらいの方なのに70代の肺年齢という結果が出て愕然とされた方もいます。タバコを吸う方は40歳くらいから、そうでない方は60歳くらいから5年に1回くらい肺機能検査をしておくと安心です。

日本初の呼吸リハビリテーション

――貴院は患者さん向けの「呼吸リハビリテーション」(以下、呼吸リハ)が有名です。呼吸リハはいつ頃からあるのでしょう?

津田院長:1956年頃に九州労災病院で、脳卒中リハの開祖である服部先生とともに、私の父が日本で初めて呼吸リハを始めたという記録があります。父は1966年に開業後も呼吸リハを行い、日本で健康保険適用になったのは2004年のこと。それを機に広まりました。

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――呼吸リハは具体的にはどのような内容でしょうか?

津田院長:病気の治療とは別に、「自分の病気について知ること」「運動すること」「気分転換を楽しむこと」「栄養について学ぶこと」という主に4つのアプローチがあります。

自分の病気のことを知らなければ、なぜ息苦しいのか分からなくてパニックになってしまいます。正しく理解して対処法を知っておくことで、不安な気持ちや抑うつを解消します。

また、体を動かすことが重要なポイントです。先ほどご説明したように、息切れすると運動しなくなり、病気が急に悪化して、合併症を起こすリスクも高まります。どのくらい動けるかをチェックして、免疫力を高めるために一人ひとりに合った運動メニューを行います。

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――体を動かすことで精神的にも前向きになりそうですね。

津田院長:そうなんです。ヨガやアロマテラピー、音楽療法、アートなどを取り入れているのは、まさに気分転換をして、明るい気持ちで過ごしてもらうことが狙いです。呼吸器の患者さんは、見た目では辛さが分からないので、まわりの人から怠けていると誤解されることがあります。人知れずキツさを抱え込み、孤独を味わっている人がたくさんいます。ここで仲間ができて、気持ちがラクになる方も多いです。

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――多様なアプローチがあるので、いろいろなスタッフがいらっしゃるのでしょうか?

津田院長:当院には、向上心のある非常に優秀なスタッフが集まってくれています。呼吸リハを担当する理学療法士は修士・博士課程に行っていますし、慢性呼吸器疾患の認定看護師が5人います。大学病院や公立病院の呼吸器内科でも複数在籍しているところはありません。スタッフで英語の論文を読んで勉強会も行っています。患者さんを真ん中に、医師、看護師、理学療法士、栄養士、検査技師、薬剤師などがフラットなチームとしてサポートしています。

多くの方に呼吸器の病気について正しく知ってもらい、早いうちから肺機能をチェックすることで病気を防いでほしいと考えています。そして、たとえ病気になってもよりよい人生を送っていただけるように、これからも力を尽くしてまいります。

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▲ファイザー社CMへの出演

津田先生は舘ひろしさんや小西真奈美さんなど錚々たるタレントさんが出演されていたファイザー社の禁煙外来CMのシリーズに現役医師として唯一出演されており、見覚えがあるという方も多いのではないでしょうか。また睡眠時無呼吸症候群についても、1998年に「睡眠呼吸センター」を開設し、検査実績は9,000件を超え、現在CPAPという治療に1,800人ほどが通院されているとのこと。

呼吸や睡眠、ともに健やかに生活していくためには欠かせない要素です。少しでも気になる症状や自覚があれば一度受診されてみてはいかがでしょうか。

霧ヶ丘つだ病院について

病院名:霧ヶ丘つだ病院
Webサイト:http://www.k-you.or.jp/
所在地:福岡県北九州市小倉北区霧ヶ丘3-9-20
TEL:093-921-0438 (受付時間:AM9:00~PM5:00)
院長:津田徹

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