会社員など給与所得者の人にとっては、毎月の給与に加えて賞与も楽しみの一つでしょう。賞与とはいわゆるボーナスのことで、一般的には夏と冬の2回支給される場合が多いです。
今回はボーナスについて徹底調査していきます。使い道や平均支給額についても掘り下げていきますので、ぜひ参考にしてください。
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年代別でみる賞与の平均支給額
ボーナスは、世間ではいくらくらい支給されているのでしょうか。ここからは主に年代別に分けて、ボーナスの平均支給額について紐解いていきます。
以下、年代別のボーナスに関する調査結果は、厚生労働省「平成30年度・賃金構造基本統計調査」のうち賞与(ボーナス)に関する部分を参考にしています。
年代別・賞与平均支給額
年代別の賞与平均支給額は、以下の表にまとめて紹介します。
年代 | 賞与・平均支給額 |
~19歳 | 139,500円 |
20歳~24歳 | 397,200円 |
25歳~29歳 | 697,600円 |
30歳~34歳 | 849,000円 |
35歳~39歳 | 964,400円 |
40歳~44歳 | 1,076,700円 |
45歳~49歳 | 1,193,400円 |
50歳~54歳 | 1,317,700円 |
55歳~59歳 | 1,265,700円 |
60歳~64歳 | 686,400円 |
65歳~70歳 | 394,400円 |
70歳以上 | 248,200円 |
50代をピークに年々増加する傾向
上記によると、50歳から54歳の平均支給額(1,317,700円)が最も多い結果です。この年代は入社してからの勤続年数が長く、何かしらの役職についているため賞与が高いことが推測されます。
一方、一般的な定年退職を迎える直前の55歳から59歳では、それ以前よりも若干ですが賞与の金額が減っています。これは、社内の規定により役職定年制度を導入している場合があることが関係していると推測されます。役職定年とは、定年退職の数年前に、それまで就いていた役職を解かれることです。
気になるボーナスの使い道
それではここから、もらったボーナスをどう使うかについてまとめていきます。全体的な使い道についてと、男女別の使い道について、それぞれ民間の調査結果を引用して紹介します。
子どものいる世帯・いない世帯別
プロパティエージェント株式会社の「ボーナスの使い道に関する調査[2020年(令和2年)12月発表]」によると、ボーナスの使い道の上位3つは以下の通りでした。子どものいる世帯といない世帯に分けて紹介します。
子どものいる世帯
貯蓄(52.2%)
生活費に充てる(32.6%)
ローンの支払い(24.7%)
子どものいない世帯
貯蓄(55.8%)
商品・サービス購入(23.3%)
生活費に充てる(24.9%)
男女別
エンジャパングループ「エン婚活エージェント株式会社」による、2020年(令和2年)冬のボーナスの使い道の調査結果では、男女別のボーナスの使い道を確認できます。こちらも上位3位までを紹介します。
男性
貯蓄(68.6%)
投資・資産運用(26.1%)
自分のファッションアイテムの購入(11.3%)
女性
貯蓄(72.7%)
自分のファッションアイテムの購入(17.5%)
趣味(9.4%)
ボーナスの使い道は貯蓄がトップ
子どもの有無による世帯別・男女別、いずれの調査結果でもボーナスの使い道は貯蓄がトップであることがわかりました。年代や性別、世帯のスタイルはさまざまですが、ボーナスのうちいくらかでも貯蓄する人がほとんどであるということです。
限られたお金をどう使うかは、将来の老後資金にも直結してきます。その中で、貯蓄が2位以下を大きく引き離してトップであることは、ある意味将来を見据えた堅実な人が多いと推測されます。
ボーナスの使い道でおすすめな配分とは
ボーナスをもらうと、まずは貯蓄に回す人が多いということが分かりました。では、貯金も含めて、具体的にどのような配分でボーナスを使うのがベストであるか紹介していきます。
ボーナスの半分は貯蓄に回そう
なぜか毎月給料日前になると、「ちょうどお金が無くなる」という現象が起こることはありませんか。先取貯蓄や自動引き落としの投資などを利用していない限り、給料から生活費や各種支払いを済ませたらお金が余らず、貯蓄に回すのは難しくなります。
その点、ボーナスはまとまったお金を貯蓄できる最大のチャンスです。月々の貯蓄がうまくいかない人も、毎月きちんと貯蓄できている人も、できればボーナスの半分を目安に貯蓄するようにしましょう。
残りの半分を最適なバランスで自己投資しよう
ボーナスの半分を貯蓄に回したら、残りの半分はさらに半分ずつに分けて考えることをおすすめします。50%は貯蓄、25%は自己投資、残りの25%は自分へのご褒美として考えると、ストレスなく有意義に使えるでしょう。
将来へ向けて自己投資
ボーナスの25%相当を充てて、ぜひ自己投資をしてみましょう。自己投資とは、具体的には資格の勉強や習い事を始めるなど、自分の将来へ向けて投資することを指します。
資格の勉強は、特に現在の仕事に関連している内容にこだわらなくても良いでしょう。勉強を始めることで興味が湧き、将来的に新しい方向性を見出すことも大いにあります。
興味を持ったもの、以前からやってみたいと思っていたことがあれば、ボーナスというまとまったお金の一部を使ってぜひ自分に投資してみましょう。
買い物など自分にご褒美
ボーナスのうち25%程度を「いつも頑張る自分へのご褒美」にすると、モチベーションアップにつながります。ボーナスとは、日々の頑張りに対する評価のお金です。毎月の給与では手が届かない買い物をしたり、普段より少し贅沢な食事を楽しんだり、大いに自分を褒めて自分のために使いましょう。
ボーナスの活用方法としておすすめの貯蓄・投資術
ボーナスを活用して、少しでも増やしながら貯めることをおすすめします。ボーナスの半分の金額を貯蓄に回すことをおすすめしましたが、その内の一部を投資資金にしても良いでしょう。または、残りの半分の自己投資資金で資産運用をしてみるのも一つです。
ここでおすすめする貯蓄・投資術は、全て西日本シティ銀行でも取り扱っています。お近くの窓口、またはインターネットからぜひご利用ください。
積立定期預金
西日本シティ銀行の積立定期預金(積立式定期預金)は、毎月3,000円からコツコツ積み立てる預金商品です。さらにボーナス時には、年に1~2回の特別積立として上乗せ設定ができます。
銀行口座から自動引き落としが可能なため、給与振込口座を紐づければ忘れずに積立預金ができます。
投資信託
投資信託は、資産運用や金融の知識に自信がなくても気軽にスタートできる投資商品です。なぜなら、投資信託の商品はプロが運用してくれるからです。その分所定の手数料が投資金額から差し引かれますが、最近では手数料がかからないタイプの投資信託商品もあります。
西日本シティ銀行でも、ノーロード(購入時手数料無料)投資信託の多彩なラインナップがあります。また、西日本シティ銀行の積立投資信託では、毎月1,000円からスタートでき、ボーナス時には上乗せという形で追加購入することが可能です。
NISA・iDeCo
NISAやiDeCoなど、税制面の優遇のある投資商品もおすすめです。NISAは自身の非課税枠の限度内で一括購入も可能ですが、iDeCoに関しては毎月購入する仕組みです。従って、ボーナスをiDeCoに活用するという意味では、その原資となるお金をiDeCoの掛金の引き落とし口座にプールしておくと良いでしょう。
これは無駄遣い?ボーナスのNGな使い道とは
ボーナスの使い道として実にもったいないパターンもあります。残念な使い方をしてしまうと、せっかくのボーナスがすぐに無くなる場合もあります。ここからはいくつかのNGパターンを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
予算を決めずに使い果たしてしまう
上述したように、もらったボーナスはだいたいの割合でも構いませんので、使い道によって予算や配分を決めてから使うのがおすすめです。予算や配分を決めずにいると、いつの間にか無くなってしまうということが起こり得ます。
「特に何か大きな買い物をしたわけでもない」「ちょっと贅沢はしたかもしれないけどよく覚えていない」と、後から無駄遣いに気づいても手遅れでしょう。
ボーナス全額が支払いで消える
ボーナスは、年に1回または2回まとまったお金がもらえるチャンスです。このチャンスを、日々の借入金(各種ローンやクレジット払い)に充ててしまうのは避けたいところでしょう。
クレジットカードのボーナス払いが良くないという訳ではありません。必要な買い物に対してボーナスを併用しているのであれば問題ありませんが、毎月の給料が足りず、クレジットカードを不足している生活費の充当として使っている場合は考えものです。ボーナスはあくまでも臨時収入であり、日々の生活費は毎月の給与でやりくりをするのが理想です。
毎月の収支確認も必要
どのように対策をすればよいかというと、毎月の給与での家計収支のバランスを整えることが大切です。毎月の収入と支出のバランスを整えておくと、ボーナス時に支払いをする必要も最低限で済みますし、本当に必要なものを必要な時期に買うという習慣が身に付きます。日々の暮らしを整え、ボーナスを有意義に使いましょう。
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まとめ
各調査結果によると、ボーナスの使い道のトップは貯蓄でした。ボーナスのおすすめの使い道としても、支給額の半分は貯蓄に回すことがベストです。残りは自己投資やお小遣いなど自分のご褒美として使うと、ストレスなく貯蓄できるでしょう。ボーナスの一部を少しでも投資に回し、「増やしながら貯める」こともおすすめです。
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(2021年6月1日現在)
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大野翠
芙蓉宅建FPオフィス代表、FP技能士センター正会員
金融業界歴10年目、お金と不動産の専門家。生命保険、損害保険、各種金融商品の販売を一切行わない「完全独立系FP」として、プロの立場から公平かつ根拠のしっかりしたコンサルティングを開催している。