【絶対合格】FP2級の実技試験の攻略法|実技試験とは?合格点・対策法まで徹底解説します。

【絶対合格】FP2級の実技試験の攻略法|実技試験とは?合格点・対策法まで徹底解説します。

お金の知識を効率よく学べ、就職にも強いと言われる国家資格に、ファイナンシャル・プランニング技能検定試験(以降FP)があります。

そのなかでも、とくにFP2級は評価も高い人気資格です。

このFP2級は学科試験と実技試験に分かれているのが特徴。実技試験では、実施団体によっていくつかの科目から選択して受験することになります。

そこで今回は、FP2級の実技試験について各協会の違い、難易度、勉強法など確認していきましょう。

本記事を読めば、FP2級の実技試験について一通り分かるようになります。ぜひ最後まで、ご覧ください。

FP2級の実技試験とは?

FP2級の実技試験は実施団体が

  • 日本FP協会(以降FP協会)

  • 一般社団法人金融財政事情研究会(以降きんざい)

の2つに分かれます。

実技試験を受けるにあたって、どちら実施団体を選んで合格しても2級ファイナンシャル・プランニング技能士として評価される点は同じです。

しかし、どちらの実施団体を選んだかによって、出題される試験問題は大きく変わります。

まずは受験する実施団体で実技試験の内容がどのように違うのか、解説します。

FP協会の場合

FP協会を選ぶ場合、実技科目は資産設計提案業務のみです。

資産設計提案業務は受験者も多く、対応しているテキストや通信講座も多いことが特徴です。

キャッシュフローの作成から金融資産運用は不動産における費用の計算など、学科試験同様の幅広い知識が問われます。

きんざいの場合

きんざいの場合は科目が以下の4つに分かれ、その中から1つを選んで受験します。

  • 個人資産相談業務

  • 中小事業主資産相談業務

  • 生保顧客資産相談業務

  • 損保顧客資産相談業務

個人資産相談業務と中小事業主資産相談業務はそれぞれ、個人や中小事業主向けに資産運用や投資へ関する相談対応業務ができるかどうかが問われる試験です。

一方で、生保顧客資産相談業務や損保顧客資産相談業務は、保険に関する深い知識を問われるため、より実務よりの試験と言えるでしょう。

きんざいの個人資産相談業務は、FP協会における資産設計提案業務と同じくらいの受験者数です。しかし、それ以外の科目は少なく、実施されない回もあります。

FP2級の実技試験はどれがでる?よく出るテーマについて

FP2級の実技試験はどれがでる?よく出るテーマについて

FP試験における全体のテーマとしては、以下の6つに分かれます。

  1. ライフプランニングと資金計画

  2. リスクマネジメント

  3. 金融資産運用

  4. タックスプランニング

  5. 不動産

  6. 相続・事業承継

学科試験では、FP協会でもきんざいでも共通してこれら6つのテーマから満遍なく出題されるので、すべての範囲を押さえておきましょう。

一方、実技試験では科目によっては6つのテーマすべてが出題されるとは限りません。

  • FP協会の場合

  • きんざいの場合

それぞれで出題されるテーマは以下のとおりです。

FP協会の場合

FP協会の場合、実技試験の科目は資産設計提案業務のみでした。

資産設計提案業務では

  • ライフプランニングと資金計画

  • リスクマネジメント

  • 金融資産運用

  • タックスプランニング

  • 不動産

  • 相続・事業承継

の6つすべてが出題されます。

きんざいの場合

きんざいの場合は個人資産相談業務・中小事業主資産相談業務・生保顧客資産相談業務・損保顧客資産相談業務における4つの内、どの科目を選ぶかによって出題されるテーマも変わります。

個人資産相談業務と中小事業主相談業務に関してはリスクマネジメント以外の

  • ライフプランニングと資金計画

  • 金融資産運用

  • タックスプランニング

  • 不動産

  • 相続・事業承継

といった、5つのテーマが主な出題範囲です。

一方、生保顧客資産相談業務と損保顧客資産相談業務では

  • ライフプランニングと資金計画

  • リスクマネジメント

  • タックスプランニング

  • 相続・事業承継

の4つが出題範囲となります。

きんざいの各科目において、実技試験で出題されるテーマを科目別に表へまとめると以下のようになります。


個人資産相談業務

中小事業主相談業務

生保顧客資産相談業務

損保顧客資産相談業務

ライフプランニングと資金計画

リスクマネジメント

×

×

金融資産運用

×

×

タックスプランニング

不動産

×

×

相続・事業承継

FP2級の実技試験における配点・合格点・合格率は?

FP2級の実技試験における配点・合格点・合格率は?

FP2級の実技試験において、出題テーマの範囲だけを見ると、範囲が狭いきんざいの「生保顧客資産相談業務」や「損保顧客資産相談業務」を選んだほうがいいかもしれません。

しかし、FP2級の実技試験における配点・合格点・合格率を確認してみると、また違った側面が見えてきます。

FP協会の場合

まずはFP協会の実技試験である資産設計提案業務から解説します。

配点

資産設計提案業務では、40問用意されており100点満点です。単純計算をすると、1問辺り2.5点といった配点となります。

しかし1問が、さらに(ア)、(イ)、(ウ)のようにさらに小問へと分かれており、明確な採点基準は分かりません。

FP協会からも正式なアナウンスはないため、自己採点も難しく実際の得点は合格発表日になって初めて分かるのが特徴です。

合格点

合格点は、100点満点中6割の60点です。

絶対評価のため、ほかの受験者の出来映えで合格点が変わることはありません。

合格率

FP協会で行われる資産設計提案業務の合格率、過去3回分のデータは以下のとおりです。

実施日

資産設計提案業務

2020年9月

57.37%

2020年1月

62.61%

2019年9月

62.63%

2019年5月

62.65%

2019年1月

50.31%

引用:FP技能士の取得者数及び試験結果データ

合格率は行われる回毎に多少ばらつきがあるものの、毎回60%前後で推移しています。

きんざいの場合

次にきんざいです。きんざいは

  • 個人資産相談業務

  • 中小事業主資産相談業務

  • 生保顧客資産相談業務

  • 損保顧客資産相談業務

の4つから選ぶことになりますが、配点と合格点についてはいずれの科目も変わりません。

配点

きんざいの実技試験における配点ですが、どの科目を選んでも15問出題され、50点満点です。

きんざいの実技試験における各科目の配点も、FP協会の資産設計提案業務同様、1問の中にいくつか小問が混ざる形です。そのため、明確な配点は受験者には分かりません。

合格点

きんざいにおける実技試験の合格点は50点満点中6割の30点です。

こちらも配点同様、どの科目を選んでも同じです。

合格率

きんざいの実技試験における各科目の合格率は、以下のとおりです。

きんざいの実技試験は、時期によっては実施されない科目もあるため、4科目すべてが実施されたときのデータで比較しています。

実施日

個人資産
相談業務

中小事業主
資産相談業務

生保顧客資産
相談業務

損保顧客資産
相談業務

2020年9月

33.71%

57.54%

60.73%

58.62%

2019年9月

31.72%

55.49%

50.80%

67.22%

2019年1月

36.93%

33.98%

40.06%

50.00%

引用:試験結果

きんざいにおける4科目の合格率をFP協会の資産相談業務と比較すると、ほぼ同じか科目によっては低くなっています。

このデータからも、単に出題されるテーマの少なさだけを理由に、きんざいを受験しようと考えるのはあまり好ましくありません。

FP2級の実技はFP協会ときんざい、どっちがおすすめ?

FP2級の実技試験において、FP協会ときんざいそれぞれの傾向や合格率などを解説しました。

なかにはどちらの団体で受けるのがよいか迷っている人も多いと思うので、おすすめの団体についても解説いたします。

未経験の場合はFP協会

金融業界未経験の場合は、FP協会が実施する資産設計提案業務をおすすめします。

理由としては、対策を立てやすいからです。市販のテキストや通信講座でも、よく取り扱われる科目が資産設計提案業務なので、情報が豊富です。

きんざいのテキストもありますが、種類が少なく難解なモノも多いため、あまりおすすめはできません。

実務経験があったり特定分野で活躍したりしたい場合はきんざい

きんざいの各科目は出題されるテーマこそFP協会が実施する資産設計提案業務より狭いですが、その分内容が深くなっています。

保険に関する深い知識が必要だったり、中小事業主の立場に立った相談へ対応できたりと言った実務経験も問われます。

そのため、未経験の方にはおすすめできません。一方、既に金融業界で働いている方へはおすすめです。

既に実務経験のある人が受験する場合、業務で培った知識や経験がそのまま試験に活きるため勉強時間も抑えられます。

FP2級の実技試験における対策方法

FP2級の実技試験における対策方法

FP2級の実技試験は、学科試験と比較すると合格率が高く、そこまで難しいとは言えません。

しかし、しっかりと対策が必要であることに変わりはないので、とくに

  • 解き方のポイントを把握しておく

  • 過去問をひたすら解く

  • 電卓の使用は絶対慣れておく

この3点は押さえておきましょう。

解き方のポイントを把握しておく

実技試験では学科試験の様に、重要語句を押さえたり細かい数字を覚えたりするだけでは不十分です。

計算問題も多く出題されるので、計算手順や解き方を把握しておく必要があります。

計算が苦手で、解き方が分からないという人は通信講座の利用を検討してみてもよいでしょう。

通信講座では頻出・重要なポイントを解説しており、合格のため必要な内容を体系的に学べます。

とくにフォーサイト

  • フルカラーテキストやハイビジョン講義など、教材が高クオリティで分かりやすい

  • 重要箇所のみを取り扱っているため、最小限の勉強量で良い

といった点からも筆者はおすすめしています。

フォーサイトの講義はこの手軽さからも、受講者からは「挫折しづらい」といった声が多く、他社と比較しても高い合格率を誇っています。

具体的な数値としては2020年9月におけるFP2級の合格率が、全国平均は49.19%に対し、フォーサイト受講者の合格率は89.9%です。

過去問をひたすら解く

実技試験も学科試験同様、過去問からの流用や類題は非常に多いです。

したがって、過去問をひたすら解いて解き方を身に着けることが合格への最短ルートと言えるでしょう。

過去問に関しては過去数十回分を解いてしまうと法改訂前の問題を解くことになってしまいます。そのため、過去3回分くらいを繰り返し解いて完成度を高めた方が理想です。

電卓の使用は絶対慣れておく

実技試験ではとくに計算問題が多く、電卓の使い方は慣れておく必要があります。

試験時間が13:30~15:00の90分と限られているため、ゆっくり計算したり打ち間違えて計算し直したりしていたら試験時間内に解ききれない可能性もあります。

実技試験の過去問を解くときは、早く正確に電卓を打てるよう意識しましょう。

既に使い慣れている電卓をお持ちの場合はよいですが、まだご自身の電卓を持っていない場合、以下の3点を考慮して選ぶことをおすすめします。

  • サイズは手のひらを広げたくらい

  • 桁数は12桁以上

  • 早打ち機能とメモリー機能を搭載している

電卓が小さすぎると打ち間違いをしやすく、答えが間違ってしまったり打ち直しで時間がかかったりと言ったリスクがあります。

また、FP試験ではそこまで桁が大きくなることはあまりありませんが、万が一に備えて12桁の物を選ぶようにしましょう。

最後に、早打ち機能やメモリー機能は有効に使いこなせれば正確かつ短時間で問題を解けるようになります。

これらの機能を搭載した電卓はいくつかありますが、筆者の中ではとくにCASIOのJS-20WK-Nがおすすめです。

出典:amazon

上記の機能に加えサイレントキーを搭載しているため、打鍵音がうるさくありませんし、5年保証が付いているので安心して使用できます。

FP2級の実技試験におすすめの過去問・参考書

FP2級の実技試験対策として、おすすめの過去問や参考書をご紹介します。

みんなが欲しかった!FPの教科書・問題集

出典:amazon

TAC出版の、『みんなが欲しかった!FPの教科書』・『みんなが欲しかった!FPの問題集』はフルカラーで、図や表も多く見やすいです。

みんなが欲しかった!FPの教科書』では、法令やお金に関する分かりづらい内容が図解で解説されているので、要点が掴みやすくすらすら読み進められます。

網羅性が高いことから別のテキストを用意しなくてよい点も魅力的です。

スッキリわかる・とける FP技能士

出典:amazon

同じくTAC出版の『スッキリわかる FP技能士』と『スッキリとける FP技能士』もおすすめです。

先ほど紹介した『みんなが欲しかった!FPの教科書』と比較すると図表は少なく、2色刷りでシンプルです。

それだけだと、『みんなが欲しかった!FPの教科書』のほうがよいのでは?と思われる人も多いかと思います。しかし、解説を読んだあとにすぐ過去問演習ができるのは『スッキリわかる FP技能士』です。

インプットの後すぐにアウトプットができるといった点で、知識が定着しやすいです。

ちなみに筆者はこちらのテキスト・問題集のみを使ってFP3級・2級ともに1発合格した経験があり、本書に思い入れがあります。

最短合格 2級FP技能士

出典:amazon

上記の2種類のテキストは、いずれもFP協会が実施する資産設計提案業務向けの内容となっています。

きんざいで受験を考えている場合は、同団体が出版している『最短合格 2級FP技能士』をおすすめします。

実施団体が出版しているテキストなだけあり、信頼性は抜群です。

FP2級の実技試験も学科試験同様、過去問が重要なので、まずはこの『最短合格 2級FP技能士』で演習をこなしていきましょう。

実技試験の問題集については、

  • 個人資産相談業務

  • 中小事業主資産相談業務

  • 生保顧客資産相談業務

  • 損保顧客資産相談業務

それぞれ出版されているので、購入される場合は気を付けてください。

FP2級の実技試験まとめ

今回はFP2級の実技試験について、実施団体毎の問題傾向・配点・合格率の違いについて解説しました。

FP協会の場合、資産相談業務に限られます。一方できんざいは科目が4つに分かれます。なかには実務経験がないと難しい問題もあるので、科目を選ぶときには注意して選びましょう。

また、実技試験ではとくに計算力を問われる問題が多く、電卓が必須となります。電卓を持っていない方や電卓の扱いに慣れていない方は、FP試験に向けて電卓を用意し練習もしておくとよいでしょう。

FP2級に無事合格できれば、企業からも高い評価が得られるのでキャリアアップや転職にも役立ちます。

国家資格として生涯有効な点も魅力なので、ぜひチャレンジしてみてください。

ファイナンシャルプランナー


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