福岡発・九州新幹線や特急で行く!日帰り旅モデルプラン3選

週末や有休の1日を使って、福岡からちょっとだけ遠くへおでかけしませんか?
新幹線や特急を使えば、移動もスムーズで快適。
今回は、博多駅から気軽にアクセスできて、観光・グルメ・歴史などを楽しめる「日帰り旅モデルプラン」を3つご紹介します!
目次
博多駅から気軽に!新幹線・特急で行ける“日帰り旅”の魅力
新幹線や特急を使えば、移動の負担を減らしながら遠出気分が味わえるのが最大の魅力。
到着後すぐに観光がスタートでき、スケジュールに無理がないのもポイントです。
福岡からのアクセスに優れた街には、温泉、アート、歴史的建造物など、個性豊かな楽しみ方があります。
日帰りできるのに違う景色を味わうことができるので、ひとり旅やデートはもちろん、家族旅にもぴったりです。
1:熊本県・新玉名〜山鹿エリア|文化と温泉をめぐる癒し旅
アクセス:博多駅 → 新玉名駅(九州新幹線 約40分)→ 山鹿方面へバスで約50分
山鹿温泉 さくら湯

江戸時代(寛永17年/1640年)創業の木造建築を、2012年に再現した公衆温泉です。日本の伝統工法によって再現された、九州最大級の木造温泉。しっとりと落ち着いた雰囲気で、館内はもちろん、湯上がり後の散策も楽しめます。
住所:熊本県山鹿市山鹿1番地1
アクセス:「新玉名駅」より九州産交バス乗車、「山鹿温泉(八千代座入口)」バス停前
公式サイト:https://yamaga.site/?page_id=1548
八千代座

「八千代座」は、明治43年に建築の江戸時代の伝統的な芝居小屋の様式を今に伝える芝居小屋。山鹿の商工会が劇場組合を作り、1株30円で出資を募って建てられました。国指定重要文化財に指定されており、館内見学でその歴史や建築美を学べます。
住所:熊本県山鹿市山鹿1499番地
アクセス:「新玉名駅」より九州産交バス乗車、「山鹿温泉(八千代座入口)」バス停から徒歩5分
公式サイト:https://yamaga.site/?page_id=2
山鹿灯籠民芸館

和紙と少量ののりだけで作られる国指定伝統的工芸品「山鹿灯籠」は、その繊細さと美しさから和紙工芸の極致とも評されます。多種多様な山鹿灯篭を見ることができるだけでなく、別館では繊細な「金灯籠」の制作風景も見学することができます。
住所:熊本県山鹿市山鹿1606番地2
アクセス:「新玉名駅」より九州産交バス乗車、「山鹿温泉(八千代座入口)」バス停から徒歩1分
公式サイト:https://yamaga.site/?page_id=1550
ワンポイント
新玉名駅からはやや移動距離がありますが、到着後に立ち寄れる箇所が密集しているのは魅力的。温泉・歴史・工芸の充実ぶりは圧巻です。山鹿の当時の様子を想像しながら、気になるところから訪ねてみてください。
2:長崎県・長崎駅エリア|異国情緒×歴史を感じる街歩き
アクセス: 博多駅 → 武雄温泉(特急)→ 長崎駅(西九州新幹線かもめ)で約1時間30分
国指定史跡「出島和蘭商館跡」
1636年、江戸幕府はキリスト教布教を防ぐため、長崎に人工島「出島」を築き、ポルトガル人を収容。その後、オランダ商館が平戸から移転し、出島は約220年にわたり日本の近代化に貢献しました。1904年に姿を消しましたが、現在は19世紀初頭の建物や景観が復元整備されています。
住所:長崎県長崎市出島町6-1
アクセス:長崎駅前から路面電車「1系統(赤迫−崇福寺)」に乗車、「出島」で下車、徒歩1分(または「新地中華街」で下車、徒歩4分)
公式サイト:https://nagasakidejima.jp/
長崎新地中華街
横浜・神戸と並ぶ長崎新地中華街は、江戸時代中期に中国からの貿易品倉庫のため造成された街。福建省の協力で整備された石畳の十字路沿いに、中華料理店や中国菓子、中国雑貨など約40店舗が軒を連ねています。
住所:長崎県長崎市新地町10番13号
アクセス:長崎駅前から路面電車「1系統(赤迫−崇福寺)」に乗車、「新地中華街」で下車、徒歩1分
公式サイト:https://www.nagasaki-chinatown.com/
グラバー園

長崎港を見下ろす南山手に広がる「グラバー園」は、異国情緒漂う人気観光スポット。旧グラバー住宅などの洋館群や石畳が歴史を感じさせ、園内は花々に彩られたフォトジェニックな空間です。ハートストーンの恋愛成就伝説や、夏のライトアップも魅力。園内には動く歩道やエスカレーターも整備されています。
住所:長崎県長崎市南山手町8-1
アクセス:長崎駅前から路面電車「1系統(赤迫−崇福寺)」に乗車、新地中華街で「5系統(蛍茶屋−石橋)」に乗換、「大浦天主堂」で下車、徒歩7分
公式サイト:https://glover-garden.jp/
ワンポイント
出島を通して歴史を学び、新地でグルメとショッピング、そしてグラバー園で景色を眺めながらゆっくり散策。同じ九州にいながら、日帰りで異国情緒を味わえるのは長崎の魅力のひとつ。大人の週末旅にも、お子さんとのレジャーにもぴったりです。
3:佐賀県・武雄温泉&御船山エリア|レトロ×アート×自然を満喫
アクセス: 博多駅→武雄温泉駅(特急リレーかもめ・みどり・ハウステンボスで約60分)
武雄温泉楼門・元湯
「武雄温泉」のシンボルとも言える鮮やかな朱塗りの楼門は、明治期に活躍した建築家・辰野金吾が設計。「元湯」は明治9年築で、現存する木造温泉施設としては日本最古級とされます。レトロな元湯で、ほっこり癒されるひとときを。
住所:佐賀県武雄市武雄町大字武雄7425
アクセス:「武雄温泉」駅から祐徳バス「武雄線」乗車、バス停「武雄温泉入口」下車、徒歩5分 または、武雄温泉駅から徒歩13分
公式サイト:https://www.takeo-kk.net/spa/001331.php
武雄市図書館・歴史資料館

カフェ併設の開放的な空間が魅力の「武雄市図書館」は、本を読むだけでなく、購入や雑貨探しも楽しめる新しいスタイルの図書館。隣には「こども図書館」もあり、親子連れにも人気です。
住所:佐賀県武雄市武雄町大字武雄5304番地1
アクセス:「武雄温泉」駅から祐徳バス「武雄・三間坂線」乗車。バス停「ゆめタウン・図書館前」下車、徒歩1分
公式サイト:https://takeo.city-library.jp/
御船山楽園
御船山西麓に広がる「御船山楽園」は、鍋島茂義公が別荘として造園した池泉回遊式庭園。春の桜とツツジ、秋の紅葉が御船山の断崖を背景に見事な景観を生み出し、季節ごとに異なる美しさを楽しめます。現在は国登録記念物に指定され、登山などは禁止されています。
住所:佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100
アクセス:「武雄温泉」駅からJRバス「嬉野線」乗車。バス停「御船山楽園前」下車、徒歩1分
公式サイト:https://www.mifuneyamarakuen.jp/
ワンポイント
カフェ併設の図書館は、雨の日でもゆっくり過ごせる快適空間。親子で楽しめる「こども図書館」もあり、ファミリーにも好評です。歴史ある温泉で心と身体を癒やし、御船山の自然に触れてリフレッシュ──「温泉+自然+文化」が一度に味わえる、武雄ならではの癒し系日帰りプランです。
日帰り旅をもっと楽しむためのヒント
・時短&お得に旅を楽しむには、JR九州の「ネットきっぷ」や「九州ネット早特」など、オンライン限定の割引運賃をチェックするのがおすすめ。新幹線や特急の移動もぐっとお得に!
・開館時間や定休日を事前に確認して、効率よくルートを組み立てましょう。とくに美術館や庭園、温泉施設などは曜日によって時間が異なる場合も。
・現地のグルメや銘菓、限定土産にも注目を。お菓子や伝統工芸など、その土地ならではの逸品を探すのも旅の醍醐味です。
・モバイルバッテリーは忘れずに!写真やマップ、乗換案内など、スマホをフル活用する日帰り旅では、充電対策も抜かりなく。
まとめ
日帰り旅でも「非日常」を味わえるのが、新幹線&特急旅の魅力。福岡からわずか1〜2時間で、まったく異なる風景や文化に出会えます。
今回紹介した3つのルートは、アクセス性と満足度のバランスが抜群。温泉でリフレッシュ、歴史を辿る街歩き、フォトジェニックな景観を楽しむなど、それぞれの街に“行く理由”があります。
公共交通でめぐるからこそ、移動中も自由で気まま。朝の車内で駅弁を広げる楽しさも含めて、週末や有休の1日をちょっと贅沢に使ってみてはいかがでしょうか?

後藤 暢子
株式会社フリーランス 常務取締役、合同会社チノアソビ 業務執行社員
明治学園高等学校(福岡県北九州市)、熊本大学、九州大学大学院を経て㈱リクルートへ。その後地元の出版社などを経て、中小企業向けの広報・PR担当、クリエイティブまわりのディレクター、ライター業を主としたフリーランスとして独立。2017年に㈱フリーランスを創業。2023年、合同会社チノアソビを創業。2022年10月『離島を楽しむ 五島列島』(辰巳出版)上梓。