「お買い物をしたいけど手持ちが少ない」というときに便利なのが、クレジットカードのボーナス払いです。特に30代〜40代で家庭を持っている場合、家電や車など大きな買い物をする際にボーナス払いを利用する人も多いのではないでしょうか。本記事では、ボーナス払いのメリット・デメリットや、利用する際の注意点について解説します。 ボーナス払いがあると聞いたもののどんなシステムなのか、安心して利用できるのか不安な人は、参考にしてみてください。
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クレジットカードのボーナス払いとは?
ボーナス払いとは、ボーナス月の翌月に、利用金額をまとめて支払えるクレジットカードの仕組みです。詳細はカード会社によって違うものの、夏や冬のボーナスの時期にまとめて支払われる一括払い、各時期に分割して支払える2回払いなどがあります。
ボーナス払いを利用することで、手持ちが少なくてもブランド品や旅行、車など、高額な商品、サービスを購入できます。ここからは、ボーナス払いの特徴をさらに詳しく見てみましょう。
ボーナス払いの定義はカード会社によって異なる
ボーナス払いは、その仕組みだけでなく対象期間や支払日などもカード会社によって異なります。ボーナス払いを利用する際は、事前に利用するクレジットカード会社への確認が必要です。
実際にボーナスが支給される月よりも前にカード会社が定める引き落とし日が来てしまうと、お金が足りず支払えなくなる可能性がある点には注意しておきましょう。
ボーナスが支給されない人でも利用できる
ボーナス払いは会社からボーナスが支給されない人、自営業の人などでも利用できます。支払月に支払えれば、ボーナスの有無は関係ありません。
手元にお金がないものの支払月までに貯金できる、大きな取引があるなどの場合、ボーナス払いを利用してもいいでしょう。カード会社にボーナスの有無、支給月や金額を申告する必要はないので、「ボーナスが支給されないからボーナス払いは利用できない」とあきらめる必要はありません。
ボーナス払いと分割払いの違いは?
ボーナス払いと似た支払い方法に、分割払いがあります。ボーナス払いと分割払いの仕組みの大きな違いは、手数料の有無です。
分割払いには手数料がかかりますが、ボーナス払いは一般的に手数料はかからない場合が多いです。また、ボーナス払いはカード会社が指定する月、回数であるのに対して、分割払いは回数を増やすことも可能です。
手数料がもったいないと感じる人はボーナス払いを、毎月コツコツ支払いたい人は分割払いを選択するといいでしょう。
クレジットカードのボーナス払いのメリット
クレジットカード会社のボーナス払いには、さまざまなメリットがあります。
手数料が無料になることがある
ボーナス払いは、分割であっても手数料が無料になることが多いです。クレジットカード会社の規約にもよるものの、一般的な分割払いよりボーナス払いのほうが信頼度が高いため、手数料をなしにしているカード会社は多くあります。
例えばクレジットカード会社が定めるボーナス月が8月の場合、1月にお買い物をすれば最大8カ月間支払いを延期することが可能です。実際のボーナスはもちろん、その間ゆとりを持って貯金もできます。
手元にお金がなくても買い物できる
ボーナス払いの大きなメリットの一つとして、手元にお金がなくてもお買い物ができるという点があります。特に30代〜40代になると、生活費や住宅ローンの返済、子どもの教育費などで毎月の収入がカツカツになりがちです。しかし、ボーナス払いを利用すればすぐに大きなお金を用意しなくてもお買い物ができる点が魅力です。
ボーナス月までにコツコツ貯金をしておけば、実際に支給されたボーナスが想定より低かった場合でも余裕をもって返済できるでしょう。
大きな買い物もできる
ボーナス払いを利用すれば、まとまったお金がなくても大きな買い物ができます。ボーナス払いはカード会社によって一括払い、2回払いなどがありますが、2回払いならさらに毎月の負担額を減らしてお買い物が可能です。
例えば車の買い替え、住宅のリフォームなどでまとまったお金が必要でも、ボーナス払いを賢く利用すれば残高を気にすることなく購入できます。
クレジットカードのボーナス払いのデメリット
クレジットカード会社のボーナス払いは便利な反面、気を付けなければならないこともあります。ここからはボーナス払いのデメリットを紹介するので、実際に利用する前に確認しておきましょう。
対応していない店舗もある
店舗やサービスによっては、ボーナス払いに対応していないこともあります。高額なアイテムをボーナス払いで購入しようと思っても、決済の際に利用できないことが判明すると購入をあきらめなければならないこともあるでしょう。
事前にボーナス払いが可能な店舗か確認することはもちろん、何円以上でボーナス払いの対象になる仕組みなのか、ボーナス払いができる別の購入方法はないのかなどをチェックしてみてください。
利用可能額を超えると利用できない
ボーナス払いは、利用可能額を超えて利用できないというデメリットがあります。利用可能額はクレジットカードを契約する際に自身で設定している金額なので、一度確認してみましょう。
毎月の無駄遣い防止や不正利用防止のために利用可能額を低く設定していると、支払いに十分なだけのボーナスによる収入があったとしても、ボーナス払い自体を選択できなくなってしまいます。ボーナス払いを検討する際は、事前に利用可能額を上げておくことをおすすめします。
支払い方法の変更ができない
ボーナス払いは、一度選択すると基本的に支払いの変更はできない点もデメリットです。ある程度まとまったお金が用意できたからすぐに支払いたいと思っても変更できない点は理解しておきましょう。
ボーナス払いのために一時的に利用限度額を上げる場合も、ボーナス払いが完了するまでは利用可能額を引き下げられないことが多いので注意が必要です。
身の丈に合わない買い物をしてしまう
ボーナス払いを利用することで、身の丈に合わないお買い物をしてしまう可能性があります。ボーナスがあるからと気が大きくなり、生活に不要なものまで買わないよう注意しましょう。
例えば、リフォームに高額なオプションをつけたり、想定していた予算を超えるブランド品を購入したりすると、金銭感覚が麻痺してしまいます。
普段の生活費や家族に必要なものは一括払いや現金を計画的に利用し、ボーナス払いは自分へのご褒美として無理のない範囲で利用しましょう。
ボーナスが支給されない可能性もある
ボーナス支給の前後でまとまった支払いができるボーナス払いですが、実際には会社からボーナスが支給されない可能性もあります。賞与は法律で定められたものではないため、勤務している企業の業績によっては支給されなかったり、減額されたりすることもあるでしょう。
ボーナスだけを頼りにしていると、支払月になってもお金が用意できず、生活が苦しくなる可能性も考えられます。カードの利用ができなくなる場合もあるため注意しましょう。
ボーナス払いを利用する際の注意点
ボーナス払いにはデメリットもありますが、十分に注意して利用すれば上手にお買い物を楽しめます。ここからは、ボーナス払いを利用する前に確認しておきたい注意点を6つ紹介します。
支払い期間を確認する
ボーナス払いを利用する前には、支払い期間を確認しましょう。ボーナス払いは夏と冬に支払月が設定されていることが多いですが、夏のみの一括払い、冬のみの一括払いなど、クレジットカード会社によって規定の期間は異なります。
夏にのみボーナスが支給される場合に、誤って冬のボーナス払いを選択してしまった場合でも、支払い方法の変更は通常できません。
ボーナス払いの対象か確認する
購入したい商品やサービスがボーナス払いの対象かどうかを事前に確認しておくことも大切です。ボーナス払いで買おうと思っていても、実際には一括で支払う必要があったというケースも考えられます。
事前にボーナス払いが可能かを確認しておけば、スムーズに支払い手続きを進められるでしょう。
ボーナス払いは高額な商品やサービスに適用されることが多いですが、対象が限られていることもあるので事前に確認することが重要です。
利用最低額を確認する
ボーナス払いに必要な最低利用額を確認しておきましょう。お店によっては、10万円以上、20万円以上など、ボーナス払いを利用できる最低額を設定していることもあります。
クレジットカード会社によって最低額が決められていることもあるため、双方の確認が必要です。ボーナス払いできるだけの十分なお金があるのに、お店やカード会社が定める最低額に届かなかったということがないようにしましょう。
カードの利用可能額を確認する
カードの利用可能額をチェックしておくことも大切です。ボーナス払いは、カードの利用可能額を超えては設定できないケースがほとんどです。
例えば利用限度額を30万円にしている場合、40万円など限度額以上のお買い物はできません。ボーナス払いを利用する前に、まず限度額を上げる申請をおこない、その許可が下りるのを待つ必要があります。
審査に時間がかかる可能性もあるため、余裕をもって限度額の変更申請をおこないましょう。
会社のボーナスを確認する
ボーナス払いを利用する前には、会社のボーナスの規定も確認しておきましょう。事前にボーナスの金額が決まっている場合は比較的安心ですが、企業の業績によってボーナス額が変動する場合は注意が必要です。
実際に支給されるボーナスが想定していたよりも低くなる可能性は十分にあります。ボーナスの金額がある程度確定し、見通しがついてからボーナス払いを利用するのがおすすめです。
ボーナス払いに頼りすぎないようにする
ボーナス払いは便利なシステムですが、ボーナスに頼りすぎるといざ支払月を迎えた際にお金が足りなくなる可能性もあります。上記で解説したようにボーナスが支給されないケースや、ボーナスを受け取るまでに会社を辞めている可能性も考えられるでしょう。
30代〜40代となると、20代の頃よりも病気や介護、子どもの教育費などで想定以上の出費が必要になる場合があります。ボーナス払いを利用できたとしても、無理のない金額にとどめておくことがおすすめです。
まとめ
今回は、クレジットカード会社の便利なボーナス払いを解説しました。通常の分割払いとは違い手数料無料で、決められた月に支払いができるのがボーナス払いの魅力です。
利用には注意点があるものの、賢く利用すれば高額な商品、サービスでも後払いで購入できます。クレジットカード会社の規定や会社の賞与の規定、購入したいアイテムのボーナス払いの可否を確認し、お買い物を楽しみましょう。
古賀 清香
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
広告代理店勤務を経て、フリーライターとして6年以上活動。自身の投資経験をきっかけにFP資格を取得。投資・金融・不動産・ビジネス関連の記事を多数執筆。現在はフリーランスの働き方・生き方に関する情報も発信中。