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宅建(宅地建物取引士)の難易度は?気になる合格率や宅建資格が必要な職業を紹介

宅建士は資格にあまり興味ない方でも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

それもそのはずで、宅建は毎年20万人以上が受験する超人気資格です。

なぜ宅建がそんなに人気なのか気になる方も多いかと思います。

そこで今回は、宅建士を取るとどのような職業に就けるかといった点や、難易度はどれくらいかについて解説します。

宅建の難易度は?

宅建士はいわゆる士業と呼ばれる資格で行政書士・司法書士・社労士などの国家資格と同じ仲間です。

士業のなかでは比較的合格率が高いとされていますが、それでも一般的に見ると難しい資格と言えるでしょう。

  • 宅建は他の国家資格と比べて簡単すぎ?過去10年の合格率を比較!

  • 宅建合格に必要な勉強時間は?宅建合格に必要な目安の偏差値

といった点についてみて確認してみましょう。

宅建は他の国家資格と比べて簡単すぎ?過去10年の合格率を比較!

まずは宅建士と他の国家資格における合格率を比較してみます。

宅建士

行政書士

司法書士

社労士

令和2年度

17.6%

10.7%

5.2%

6.4%

令和元年度

17.0%

11.5%

4.4%

6.6%

平成30年度

15.6%

12.7%

4.3%

6.3%

平成29年度

15.6%

15.7%

4.1%

6.8%

平成28年度

15.4%

10.0%

3.9%

4.4%

平成27年度

15.4%

13.1%

3.9%

2.6%

平成26年度

17.5%

8.3%

3.8%

9.3%

平成25年度

15.3%

10.1%

3.5%

5.4%

平成24年度

16.7%

9.2%

3.5%

7.0%

平成23年度

16.1%

8.1%

3.4%

7.2%

このように、宅建士は確かに他の士業よりは比較的合格率が高く見えますね。

しかし、それでも合格率は10%台です。受験生の5人に1人未満しか突破できない試験であることをしっかりと覚えておきましょう。

この10%の方々のなかには不動産業界に既に務めている方や、過去に受験した経験がある方も含まれています。

初学者の方だけでみると合格率はもっと下がることが予測されるのでしっかりと対策をしておくことが望ましいですね。

宅建合格に必要な勉強時間は?

宅建試験の合格に必要な勉強時間ですが、平均して500時間程勉強した方が多いようです。

参考:宅建の勉強時間の目安について|効率的な勉強法についても徹底解説

この500時間は法律や不動産について全く詳しくない初学者の方を基準とした時間であるため、経験や専攻によって多少の違いは生じて来るかもしれません。

しかし、いずれにしても一朝一夕の勉強で合格できるほど簡単な資格とは言えません。

試験日が10月(令和2年度は12月にも開催)なので、スケジュールを立てて計画的に学習することが望まれます。

宅建合格に必要な目安の偏差値

宅建試験の偏差値は57と言われています。

参考:資格の取り方

体感的には偏差値60からが難関とされており、その一歩手前であるため普通よりは少し難し目の試験だと考えておくとよいでしょう。

ただしこの数値はあくまで他資格と比較して算出された数値です。法律系の勉強が苦手な方は数値以上に難しく感じることもあるので、鵜呑みにしてはいけません。

宅建は独学でも行ける?通信講座と独学の比較

宅建士は難しい試験ではあるものの、勉強のコツさえつかめていれば独学で合格することも理論上可能です。

しかし、逆に言えば勉強方法が定着していなければ合格はほぼ無理と言えるでしょう。

ここでは

  • 独学のメリット・デメリット

  • 通信講座のメリット・デメリット

についても解説します。

独学のメリット・デメリット

独学のメリットは自分でペースを決めて学習を進められる点です。

また、通信講座と比較すると受講料が不要のため、テキスト代と受験料のみしかかからない点も強みと言えるでしょう。

一方で、独学では自分で調べながら学習しないといけないため分からない箇所の解決に時間がかかったり、モチベーションの維持が難しかったりします。

とくに法改正では新しい情報を自分で集めなければいけないと言った難しさもあります。

新しい論点にアンテナを張っておかないと、試験当日にまったく予期してなかった問題が出題されて顔面蒼白・・・といったパターンも十分考えられますね。

通信講座のメリット・デメリット

通信講座におけるメリットは、講師から質の高い講義を受けながら学習を進められる点です。

分からないところがあれば直ぐに質問できる環境は非常に心強いと言えるでしょう。

また、最近ではスマホ1台で勉強できる講座も増えています。スキマ時間を有効活用できるので、忙しい方でも気にせず学習できると言った強みもありますね。

一方で受講料がどこもそこそこ高く、独学で勉強するよりも5倍以上かかることは覚悟しなければいけません。

もちろん、独学よりも通信講座を利用者された方が合格率は高いため、通信講座を利用して確実に合格してしまった方が将来的に得をする可能性は非常に高いです。

初心者にもおすすめの宅建通信講座ランキング!

改めて、宅建試験の対策ができる通信講座を3つ紹介します。

いずれも初心者向けで、受講料も抑え気味です。

おすすめできる通信講座をランキング形式でで並べると

  1. フォーサイト

  2. スタディング

  3. ユーキャン

となります。それぞれの通信講座について解説していきます。

フォーサイト

通信講座名

宅建・宅地建物取引士通信講座

おすすめ度

★★★★★

教材内容

フルカラーテキスト
問題集
高クオリティの解説動画

学習支援

eラーニングアプリ
合格グッズ

料金(税込)

59,800円~

学習期間

該当年度の12月まで

フォーサイトはフルカラーテキストとハイビジョン講義動画が強みの通信講座です。

講義動画や問題演習はスマホアプリの「Manabun」でいつでもどこでも利用可能で、受講者の方からは手軽に勉強できて挫折しにくいと好評な口コミが多く見られます。

2020年度における合格実績は、全国平均の3.92倍で65%を超えていることからも、講義レベルの高さが伺えますですね!

万が一に備えての全額返金保証制度もあるため注目です。

スタディング

通信講座名

スタディング 宅建士講座

おすすめ度

★★★★☆

教材内容

Webテキスト
スマート問題集
セレクト過去問

学習支援

マルチデバイス対応
学習レポート

料金(税込)

19,800円~

学習期間

該当年度の10月まで

スタディングは他の通信講座と比較しても圧倒的に価格が安い点が大きな特徴です。

大手予備校などでは宅建試験の通信講座は10万円を超えるケースもザラですが、スタディングはおよそ2万円から受講できるので驚きですね。

安かろう悪かろうと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、スタディングは例外です。

スタディングの場合スマホ1台で効率よく学習可能で、スマート問題集やセレクト過去問が解きやすくスキマ時間を活用できるので、とくに忙しい方におすすめできます。

ユーキャン

通信講座名

ユーキャンの宅建士速習講座

おすすめ度

★★★☆☆

教材内容

基礎テキスト
実践テキスト
講義動画

学習支援

模擬試験
質問制度

料金(税込)

63,000円

学習期間

最短3か月

ユーキャンの宅建士速習講座は質問制度や模擬テストなど、サポートが手厚い通信講座です。

他の通信講座と比較すると多少受講料が高く感じてしまうかもしれませんが、分からないところを直接講師の方に質問できる点は大きな安心感につながるのではないでしょうか。

1本1本の講義動画がなんと数分単位といった手軽さも人気のポイントです。

宅建が必要な職業・持っていると役に立つ職業

これだけ人気のある宅建士ですが、取得後はどのような業界で働けるのでしょうか。

宅建士が活躍できるフィールドは多岐に渡りますが、とくに注目すべき業界は

  • 不動産業界

  • 建築業界

  • 金融業界

の3つが挙げられます。

不動産業界

宅建士が一番輝ける場所は不動産業界です。

宅建士には宅建士にしかできない仕事があり、これを独占業務と呼びます。

具体的な内容としては

  • 契約締結前に行う重要事項の説明

  • 重要事項説明書面(35条書面)への記名押印

  • 契約書(37条書面)への記名押印

の3つです。

いずれも宅建士がいなければお客さんに住宅を貸したり売ったりできない事から、不動産業界では必須の存在と言えるでしょう。

また、不動産取引を行う事務所では5人辺り1人の割合で宅建士を設置しないといけない義務もあります。

これらの制約が相まって、不動産業界における宅建士の需要はかなり高いと言えるでしょう。

建築業界

大手の建築業者では自社で建てた物件を自社で販売したり賃貸に出したりするケースもよく見られます。

そのため建築業界であっても不動産業も営む事業者の場合、宅建士の存在が必要不可欠と言えるわけです。

また、宅建試験では都市計画法や建築基準法についても学びます。これらの知識も建築のさいに、わずかながら活きて来るのではないでしょうか。

金融業界

最近では宅建士の需要は金融業界にも及んでいます。

担保を必要とするような融資業務では、不動産の知識や観点力が問われることが多く、宅建士の知識が活きて来る事でしょう。

また、最近では不動産担保ローンを取り扱うような金融機関も増えており、営業所単位で宅建士を募集している金融機関も見られます。

「宅建」と「FP」の違いは?年収が上がりやすいのはどっち?

宅建士と引き合いに出される資格にファイナンシャル・プランニング技能士(通称:FP)があります。

いずれも学習範囲が被っていることから、ダブルライセンスを狙う方も少なくありません。

将来的にダブルライセンスを狙うとしても、まずはどちらかに絞って受験するのがよいでしょう。

FPは金融系に、宅建士は不動産業界に強い資格と言われています。

どちらの資格を取るかによって、必然的に狙う業界も変わって来ることでしょう。

では、どちらの業界が年収は高いのでしょうか。

  • 金融業界の平均年収

  • 不動産業界の平均年収

  • 独立した場合

の3パターンについて解説します。

金融業界の平均年収は446万円

まず、金融業界の平均年収はDODAの平均年収ランキングによると446万円です。

金融業と一口に言っても範囲は広く、証券会社や銀行といった高給取りな職業もあれば保険業界など、歩合によって大きく給料に差が出てしまう業界も含まれています。

なかでもFP資格を持っている場合の年収は、資格手当などの関係から高くなる傾向にあります。

しかし、宅建士のように独占業務を持つわけではないため、大幅な年収アップはそこまで期待できないでしょう。

不動産業界の平均年収は418万円

次に不動産業界の平均年収ですが、418万円でした。

これだけ見ると金融業界より低いと思われる方も多いでしょう。

確かに不動産業界は全体的に金融業界より給与水準が低い傾向にあります。

しかし、不動産業界と一口に言っても不動産の営業から事務、ハウスメーカーなども含まれている点に注意しましょう。

宅建士を持っている方は不動産業界のなかでも給与水準が高く、平均年収は470万円~626万円と言われています。

参考:宅建があると年収はいくらに?宅建を取得するメリットを徹底解説

このことからも、業界的には金融業界の方が年収が高そうに思えても、資格手当やできる仕事を考慮すると宅建士の方が多少高くなる傾向にあるようです。

独立すればいずれの資格でも1,000万円を狙える

どちらの資格でもお客さんを見つけ、独立できれば1,000万円を狙える業界です。

将来的に大きく稼ぎたい!と言う方は、まずは不動産業界でも金融業界でも、ご自身に合った業界を選び人脈を広げながらスキルを磨くことがよいのではないでしょうか。

そのさい、ダブルライセンスを実現できればなお、成功する確率も増えると予想されます。

まとめ

今回は宅建士の難易度や将来的に就ける職業、おすすめの通信講座について解説しました。

宅建士は難易度が10%台と難しい試験です。しかし、合格できればとくに不動産業界では大きな武器になります。

資格手当が手厚いところも多いので、通信講座などを活用して合格を手にしてください!

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