株式投資をはじめとした証券投資に関する資格の一つに、証券アナリストがあります。名前からしても難しいように思えますが実態はどのような物なのでしょうか。
結論から申し上げると、独学で勉強するとなかなか難しい試験です。一発合格をしたい場合、通信講座を活用したほうがより効果的と言えるでしょう。
この記事では、証券アナリストの試験概要やおすすめの通信講座について紹介していきます。
証券アナリストの資格試験について
証券アナリストは、証券投資の分野で高度な専門知識と情報処理能力を活かして最適な投資方法やアドバイスを顧客に行う投資のプロです。
最適なアドバイスを行うにあたっては幅広い経済の知識はもちろん、財務分析や経済指標に関する高度な専門知識、数学をベースとした分析力や統計情報処理能力も活用できなければいけません。
証券アナリストの資格試験について質問が多い
証券アナリストの受験資格
1次試験と2次試験について
証券アナリスト合格までにかかる料金
について解説していきます。
証券アナリストの受験資格
証券アナリストの受験資格としては、「日本証券アナリスト協会」の通信講座を受講しなければいけません。
裏を返せばそれ以外には条件は無く、学歴・職歴・年齢は不問なのでご安心ください。
1次試験と2次試験について
証券アナリストには1次試験と2次試験があります。
2次試験を受験するには1次試験の3科目に合格し、その年から3年以内に再度、「日本証券アナリスト協会」の通信講座を受講する必要があります。
1次試験は「ポートフォリオ・マネジメント」・「財務分析」・「経済」の3科目です。
2次試験は1次試験の3科目に「職業倫理・行動基準」が加わった4科目となります。
証券アナリスト合格までにかかる料金
証券アナリスト合格までにかかる料金です。簡潔に表にまとめると以下のようになります。
| |
| 54,000円(会員受講者) 60,000円(一般受験者) |
| 6,300円(ポートフォリオ・マネジメント) 3,200円(財務分析) 3,200円(経済) |
| 53,500円 |
| 8,400円 |
引用:日本証券アナリスト協会
まず1次試験ですが、受講料は3科目で会員の場合54,000円、一般受験者の場合60,000円となります。
2次試験についても別途受講料がかかり、53,500円となります。
それぞれの試験の受験料が1次試験は計12,700円、2次試験は8,400円です。
ストレート合格できた場合でも130,000円程かかる計算になりますね。
ここに各スクールの通信講座やテキストが加わるので、最低でも15万円程は見積もっておいた方がよいでしょう。
証券アナリスト試験の難易度・合格率は?偏差値や勉強時間はどれくらい必要?
証券アナリスト試験を受けるにあたって、試験の合格率・偏差値・勉強時間なども気になるところではないでしょうか。
主に
合格率は?
難易度や偏差値は?
合格するために必要な勉強時間
の観点から紹介させていただきます。
合格率は?
証券アナリストの合格率は1次試験と2次試験それぞれ、以下の通りです。
参考:1次試験データ/2次試験データ
毎回、1次も2次も約半数の方が合格しているような結果ですね。
難易度や偏差値は?
資格についての難易度をランキング形式で表現した、「資格の取り方ランキング」によると、試験の偏差値は57となっています。
標準のレベルが50なので、比較的難しい試験と言えるでしょう。
合格するために必要な勉強時間
証券アナリストに合格するために必要な勉強時間は1次試験・2次試験あわせて200時間ほどと言われています。
1日1時間勉強を続ければ半年くらいで合格できる計算になりますね。
証券アナリストの気になる就職先や年収
証券アナリストの将来性も気になるところではないでしょうか。
具体的な
についても確認してみましょう。
証券アナリストの就職先
証券アナリストの就職先として挙げられるのが証券会社と銀行になります。
どちらもお金だけでなく株式や社債をはじめとする債券・証券を扱うことが多いので、証券アナリストの資格は役に立つと言えます。
転職・キャリアアップ共に活用していきたいですね。
証券アナリストの年収
証券アナリストの年収は日系企業と外資系企業でも大きく変わります。
日系企業の証券会社では500万~1,000万円、外資系の証券会社では800万~1,500万円とされており、外資系企業の方が割高です。
しかしいずれも資格があればそれだけで高額な給料が貰えるわけはなく、営業力・コミュニケーション力・判断力などさまざまな能力が問われます。
とくに外資系はアップ・オア・アウトとも呼ばれるくらい過酷な世界なので短期退職も当たり前で安定しているとは言い難いでしょう。
証券アナリスト試験におすすめの通信講座は?
証券アナリストは金融系の人気資格なだけあり、取り扱っている通信講座も多いです。
そのなかでもとくに人気がある通信講座
の2社がおすすめなので紹介させていただきます。
TAC
| 入門速修本科生 |
| 153,000円~ |
| 約半年 |
| 講義動画(証券分析22回・財務分析18回・経済17回) テキスト(入門1冊・基本3冊・問題集3冊) 確認テスト |
| 教室講座 ビデオブース学習 Web学習 DVD学習 |
| 資料請求より |
TACの証券アナリスト講座は本試験を徹底的に分析し、合格に必要な論点が抽出されているので分かりやすく無駄のない学習を進められます。
学べる環境として教室講座・ビデオブース学習・Web学習・DVDと4つの環境を選んで勉強できると言った強みがあります。
講師陣も自らの受験経験や業務経験をベースとして講義を行っているので分かりやすく、「絶対合格させてやる」といった熱意も伝わってきます。
LEC東京リーガルマインド
| LECの証券アナリスト試験対策講座 |
| 70,000円(1次試験) 70,000円(2次試験) |
| 約半年 |
| 講義動画(約5回) テキスト 過去3回分の過去問題 |
| Web受講のみ |
| なし |
LEC東京リーガルマインドでは従来型のテキストや講座にありがちな「上から目線」を排除し、受験者の目線に立って考え方を重点的に解説しています。
また、数式や専門知識は必要最低限にとどめ、直感的な理解を通じて定着できるように意識した講座が展開されています。
証券アナリストのよくある質問
証券アナリストによせられる、よくある質問も確認してみましょう。
具体的には
といった質問が良く見られます。
大学生など実務経験がなくても資格はとれる?
証券アナリストの受験資格は冒頭で触れた通り、不問で誰でも受験できます。
しかし試験合格後に資格認定されるためには実務経験が必要です。
したがって、大学生などで実務経験がないと資格は取れないので注意しましょう。
もちろん、学生の段階で試験にパスしていれば就職後に資格認定は比較的簡単に受けられますし、試験合格者として企業からの評価も上がります。
明確に銀行や証券会社で働きたいと言った志望動機があるのなら、学生の段階で試験を突破しておいて損はないでしょう。
証券アナリストは意味ない?資格を取得するメリットは?
証券アナリストは国家資格のFP試験や、人気資格の簿記検定試験と比較するとネームバリューは低いです。
しかし資格を取得する観点から見るとメリットは非常に大きいので、そのメリットも確認しておきましょう。
具体的には
実務に直結した金融・財務の知識が身に付く
転職市場やキャリアアップ上で価値がある
副業・投資にも活用できる
などが挙げられます。
お金の知識は生活において密接にかかわって来るので、たとえ仕事に直結させなくてもメリットは大きいのではないでしょうか。
証券アナリストの資格取得まとめ
今回は証券アナリストの資格についてご紹介しました。
証券関係の資格のなかでは人気で、証券会社や銀行で働く上では持っておいて損はない資格と言えるでしょう。
一方、独学は難しいこともあるので、難しいと感じた場合は通信講座の利用も考えてみてよいかもしれませんね。
証券アナリストの通信講座はいくつかありますが、受講形態が自由で講師のレベルも高いTACがおすすめです。