ロジカルシンキングとは?定義やフレームワーク、おすすめ本まで解説!思考力を鍛えよう!

ロジカルシンキングは幅広いビジネスシーンで活用できるため、身につけておきたいスキルの一つです。一見すると難しく感じるかもしれませんが、論理的に考える力はトレーニングで養うことが可能です。本記事の前半では、ロジカルシンキングを身につけるためのフレームワークや手法を、後半ではおすすめの本を紹介していきます。

ロジカルシンキングとは?どういう意味?

ロジカルシンキングとは?どういう意味?

ロジカルシンキングとは、ものごとを体系的に整理・分析し、筋道を立てて適切な結論・解決策を見つけるための思考法です。日本語では「論理的思考」といわれます。ロジカルシンキングを身につければ、思い付き・思い込みではなく、しっかりと現状を見て論理的にものごとを考えられるようになるでしょう。

ロジカルシンキングを学ぶメリットは、各種能力の向上

ロジカルシンキングを学ぶメリットは、各種能力の向上

ものごとを論理的に考えられるようになると、さまざまな能力が向上するため、仕事で成果を出しやすくなるといえます。ロジカルシンキングは仕事の種類や内容を問わず、幅広いビジネスの場面で役立つでしょう。具体的には、以下のような能力の向上が期待できます。

問題解決能力が向上する

仕事では、自社や顧客が抱える問題・課題について現状を分析し、解決策を見つけ出す能力が求められます。問題解決は新たなビジネスチャンスとなる可能性があり、自社の収益を改善する効果も期待できるため、仕事で成果を出すには必須のスキルといえます。

ロジカルシンキングを身につけて問題解決能力が向上すれば、貴重な人材として高い評価を得られるでしょう。

提案力が向上する

ロジカルシンキングを学ぶことで、提案力の向上も期待できます。相手が納得できるような提案をするには、しっかりとした根拠を示したうえで、わかりやすく説明する必要があるでしょう。ロジカルシンキングで提案力が向上すれば、商談や会議などで提案が採用されやすくなるかもしれません。

コミュニケーション能力が向上する

ビジネスにおけるコミュニケーションでは、目的や根拠を明確にして、論理的に説明する能力が求められます。現在は対面での会話だけでなく、電話やメール、オンラインツールなど、さまざまなコミュケーション手段があります。ロジカルシンキングを学ぶことで、コミュニケーション手段に合わせて説明の仕方を工夫できるようになるでしょう。

生産性が向上する

ロジカルシンキングでものごとを論理的に考えられるようになると、無駄な作業が減少し、生産性の向上が期待できます。たとえば、取引先に新商品を提案する際に、思いつきで商品のメリットだけを伝えても採用される確率は低く、効率が悪いといえます。

しかし、取引先の課題を分析し、その課題を解決できる根拠を提示したうえで新商品の提案をすれば、比較的短期間で成約につながる可能性があります。

論理的思考力の鍛え方5選

論理的思考力の鍛え方5選

ロジカルシンキングはビジネスに必要なスキルだとわかっていても、論理的に考えるのは難しいと感じる人もいるでしょう。しかし、思考力は訓練によって養うことが可能です。ここでは、論理的思考力を鍛える方法を紹介します。

その1:アイデアを紙に書き出す

テーマを一つ決めて、そのテーマについて思いついたことを書き出す方法です。あまり深く考えず、短時間(1分間など)で思いついたことをひたすら書き出すのがコツです。

紙に書き出す作業を習慣にすることで、頭の中が整理され、ものごとを論理的に考えられるようになるでしょう。また、アイデアが深まり、問題を把握しやすくなる効果も期待できます。

その2:理由を3つ考える

論理的思考力を鍛えるには、理由を3つ考えて説明するのも効果的です。たとえば、提案したいアイデアの理由(根拠)が1つだけの場合、単なる思いつきの可能性があります。しかし、理由を3つ考えることを習慣にしておけば、自然と深く考えられるようになるでしょう。

その3:仮説をたてる

仮説をたてることも、論理的思考力を鍛える訓練になります。仮説をたてることは、分析が進んでいない段階で自分なりの答えを出すことといえます。「まず答えを出し、それを分析して証明する」という流れで考えることで、短期間で解決策を見つけられるようになるでしょう。

その4:事実と意見を分ける

ものごとを論理的に考えるには、事実と意見を分けることも大切です。事実と意見を混同してしまっては、現状を正しく分析することはできないでしょう。事実と意見を分けて考える習慣をつけることで、分析力の向上が期待できます。

その5:ゼロベースで考える

これまでのやり方や常識にとらわれず、ゼロベースで考えることも必要だといえます。現状のやり方や考え方を疑い、もっとよい方法はないかを考えることで、ものごとの本質をとらえられるようになるでしょう。

ロジカルシンキングのフレームワーク・主な手法とは?

ロジカルシンキングの主な手法・フレームワークとは?

ロジカルシンキングでは、論理的に考えるためのフレームワークや手法が存在します。ここでは、代表的なフレームワーク・手法を紹介します。

そもそも、フレームワークとは?

フレームワークとは、思考や発想が効率的にできるよう考案された枠組み・型のことを指します。枠組み・型を用いてパターン化することによって、思考・発送が効率的に整理され、全体を俯瞰したり思考の足並みを揃えたりするのが容易になり、意思決定のスピードアップ・確度アップにつながります。

帰納法と演繹法

帰納法とは?

帰納法とは、複数の前提から結論を導き出す手法です。たとえば、「アメリカの株価が上がっている」「日本の株価が上がっている」「イギリスの株価が上がっている」という3つの前提から、「世界の株価は上がっている」という結論を導くという手法です。前提の数が多いほど、結論の正しさも強まるといえるでしょう。

演繹法とは?

演繹法とは、絶対に正しいことや一般的に正しいと判断されることから、妥当と思われる結論を導き出す手法です。代表例として、「すべての人間は死ぬ」「ソクラテスは人間だ」という前提から、「ゆえにソクラテスは死ぬ」という結論を導き出す「三段論法」が知られています。演繹法では、すべての前提が正しければ結論も正しくなります。

MECE(ミーシー)

MECEとは「Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive」の頭文字をとったものであり、「モレなく、ダブりなく」と訳されるケースが多い単語です。MECE自体はフレームワークではなく、話の重複や漏れをなくす技術・考え方です。

MECEの代表的なフレームワークの一つに「3C」があります。3Cは「顧客・市場(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」のことです。これら3つの状況を押さえることで、おおむね漏れや重なりがなく、事業全体の現状を把握することが可能となります。

ロジックツリー

ロジックツリーとは、問題や原因、解決策、具体的施策などをツリー状に分解して整理していくフレームワークです。ロジックツリーを使うことで、複雑な問題についても、内容を一つずつ整理しながら考えを深めることが可能となります。

また、問題の全体像を把握できるため、本来の目的からずれることなく、解決策や取るべき行動を導き出せるでしょう。

So What?(つまり?) /Why So?(なぜ?)

「So What?(つまり?)」「Why So?(なぜ?)」は話の飛びをなくし、伝えたい結論と根拠のつながりを相手に理解してもらうための技術です。また、ロジックツリーを構成するときにも使う考え方です。

「So What?」と問うことで、情報や材料の中から重要な要素を抽出することが可能となります。そして、抽出した要素に対して「なぜそういうことが言えるのか?」と検証・確認するのが「Why So?」です。

「つまり?」「なぜ?」と考える習慣をつけると、ものごとを深掘りできるようになり、結論と根拠の間の矛盾に気づきやすくなるでしょう。

ロジカルシンキングが学べる10冊のおすすめ本

ロジカルシンキングが学べる10冊のおすすめ本

ここでは、ロジカルシンキングを学びたい人におすすめの本を10冊紹介します。難易度別に紹介していきますので、まずは興味が持てる本から手に取ってみましょう。

【入門編】ロジカルシンキングの基礎知識(手法)を身につけるために読みたい3冊

入門編として、ロジカルシンキング初心者でも無理なく読める本を3冊紹介します。

世界一やさしい問題解決の授業(渡辺健介 著)

問題解決の手法について、最低限必要なものに絞ってシンプルに書かれている本です。「世界一やさしい」とタイトルにあるように、難解な専門用語を使わず、簡単な言葉で解説されているので、初心者でも理解しやすいでしょう。分量が少なく、図解が多いので、ロジカルシンキングを学ぶ最初の1冊としておすすめです。

マンガでわかる!マッキンゼー式ロジカルシンキング(赤羽雄二 著)

世界的に有名なコンサルティング会社「マッキンゼー・アンド・カンパニー」出身の著者が、ロジカルシンキングの基礎について書いた本です。

イベント会社に5年もいながら一度も自分の企画を通したことがない主人公の桃子が、ロジカルシンキングを学ぶことで成長していく様子が描かれています。マンガを読むだけで論理的思考を学べるので、普段ビジネス書を手に取らない人でも理解しやすいでしょう。

入門 考える技術・書く技術(山崎康司 著)

日本人向けのロジカルシンキング入門書です。ロジカルシンキングについて20年以上の指導経験を持つ著者が、日本語特有の問題を配慮しながら、考えを表現する方法をわかりやすく解説しています。レポートやメールなどのビジネス文書で考えをまとめるのが苦手な人におすすめです。

【応用編】ロジカルシンキングへの理解を深めるために読みたい4冊

応用編として、ロジカルシンキングの基礎知識を学んだ後に、より理解を深めるための本を4冊紹介します。

ロジカル・シンキング (照屋華子・岡田恵子 著)

2001年(平成13年)の出版以来読み続けられている、30万部突破のベストセラー本です。マッキンゼー出身の著者2名が、ロジカル・コミュニケーションの手法について書いています。「MECE」と「So What?/Why So?」について詳しく解説されており、本書を読むことで論理的に説明する技術を学べるでしょう。

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法(内田和成 著)

ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)で20年間のコンサルティング経験を持つ著者が、問題を素早く発見し、解決策につなげる技術である「仮説思考」について書いている本です。

仮説思考とは、早い段階で自分なりの答え(仮説)を持つという考え方で、スピードを重視しているのが特徴といえます。「仕事が遅い」「なかなか決断できない」と悩んでいる人におすすめです。

知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ(刈谷剛彦 著)

常識にとらわれず、自分の頭で考える「知的複眼思考法」を身につける方法が書かれている本です。「創造的読書」「考えるための作文技法」など、思考力を養うための具体的な方法が紹介されています。情報を多角的にとらえ、自分なりの論理を組み立てられる力を得たい人は、本書を読んでみるといいでしょう。

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」(安宅和人 著)

2010年(平成22年)に出版されて以来読み続けられているロングセラー本で、「ロジカルシンキングの決定版」との声もあります。マッキンゼー出身の著者が、知的生産性を上げるための考え方・ノウハウについて解説しています。生産性の高い人がどのようなアプローチをしているかを知りたい人におすすめです。

【トレーニング編】ロジカルシンキングの力を養うために読みたい3冊

ロジカルシンキングは理解して終わりではなく、訓練を通して使いこなせるようになることが大切です。ここでは、トレーニング編としておすすめの本を3冊紹介します。

ロジカル・ライティング(照屋華子 著)

応用編で紹介した「ロジカル・シンキング」の著者による続編で、ビジネスパーソンに必要な「論理的にわかりやすく書くための技法」が紹介されています。

図や具体例が多く使われており、「組み立ての準備」から「日本語の表現」までステップごとに解説されているため、論理的なビジネス文書の書き方が無理なく理解できるでしょう。「ロジカル・シンキング」を読んでから本書を読むと、より理解が深まります。

ロジカル・プレゼンテーション――自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」(高田貴久 著)

自分の考えを効果的に伝えるための「提案の技術」について書かれた本です。MECEをはじめとするロジカルシンキングのフレームワークはもちろん、会議の設計や資料作成などについても詳しく解説されています。

また、リアルな現場をイメージできるように、架空のビジネスストーリーも用意されています。提案やプレゼンをする機会が多いビジネスパーソンにおすすめです。

論理トレーニング101題(野矢茂樹 著)

論理力を身につけるためのトレーニング練習問題が101題まとめられている本です。全体は「議論を読む」と「論証する」の2つに分かれており、問題を解くことで接続表現や議論の骨格、演繹・推測などについて学べるようになっています。

かなり骨太な本ではありますが、練習問題には回答と詳しい解説が用意されています。通勤・通学時に1問ずつ取り組んでみてはいかがでしょうか。

ロジカルシンキングまとめ

ビジネスパーソンとして身につけておきたいロジカルシンキングは、トレーニングや読書によって養うことが可能です。思考力を鍛えることにより、さまざまなスキルの向上が期待できます。ロジカルシンキングに興味があるなら、まずは初心者向けの本を1冊読むことから始めてみてはいかがでしょうか。

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